[分解] 三洋扇風機 EF-S30M

今回は、今はパナソニックに吸収されてしまった三洋電機の扇風機“EF-S30M”(2009年製)を分解してみました。

その他の分解記事は

【警告】
電化製品の分解は感電や怪我する可能性が高いため真似をしないようお願いします。
事故や怪我が発生しても管理人は責任を負いません。

外観

白を基調としたデザインですが、10年が経過していることもあり変色が目立ってしまっています。

本体裏側です。固定解除ボタンと仕様が書かれたシールが貼られています。

モーターカバーの上部には以下のシールが貼られています。

警告マーク
【製造年】2009年
【設計上の標準使用期間】10年
設計上の標準使用期間を超えて使用されますと、経年劣化による発火・けが等の事故に至るおそれがあります。

この扇風機は去年、内部の清掃を行ったので大丈夫ですが、通常は10年が限界だと思われます。

!警告
けがのおそれあり
羽根・ガードをつけずに固定解除ボタンを押さない。

SANYO
30cmリビング扇
EF-S30M(G)型
(PS)E 100V 45/47W 50/60Hz
2009年製
S-JET Made in China
No.******
三洋電機株式会社

8時間オートオフ
●消し忘れ防止のため、ボタンを押してから8時間後、自動的に運転が停止します。

こちらは外箱です。本体色に合わせて緑色で印刷されています。

分解

分解するにはまず、首振りツマミを上に引き抜きます。

モーターカバーにあるプラスネジをプラスドライバーで回して外します。

するとモーターカバーが外れます。

首振り機構です。白いプラスチックが動くことによって首振りの動作を変えることができます。

モーター部左側です。モーターはコンデンサ始動式の単相交流誘導電動機です。また、開放型となっています。

※構造上銅線の部分に埃が溜まりやすく、溜まったまま使用すると発熱し火災の恐れがあります。

モーター進相コンデンサは、台湾 SEIKA ELECTRIC CO., LTD.製で、2.2μF250V耐圧のものが使用されています。

底面には4つプラスネジがあり、全て外しカバーを外すと基板が現れます。

基板表面です。LED、マイコンIC、タクトスイッチ、コンデンサ、抵抗が主な実装部品となっています。

トライアックはメーカー不明のA3808 1A60と刻印のあるものが3つ実装されています。

マイコンICは詳細不明です。

トランジスタは東芝製の2SA1015 GRが2つ実装されています。

電解コンデンサC2は、台湾 JAMICON製の470μF16V耐圧 TKシリーズ 105℃定格のものが実装されています。

電解コンデンサC1は、台湾 JAMICON製の220μF35V耐圧 TKシリーズ 105℃定格のものが実装されています。

2つのコンデンサの反対側です。

電解コンデンサC5は、台湾 JAMICON製の47μF16V耐圧 SHシリーズ 105℃定格のものが実装されています。

C3はメタライズドフィルムコンデンサで、台湾 TENTA ELECTRIC INDUSTRIAL CO., LTD.製の0.22μF275V耐圧のものが実装されています。

片面基板なので裏側には何も実装されていません。
(この画像は実装が分かりやすいように左右反転しています)

電源コードは非耐熱性VFFコードで、台湾 Lian Dung Electric Wire Material Co., LTD.製のLT-801 7A125V定格のものが使用されています。
(電源コードには“SHOOEI DENGU CO.”の記載があるものの、LT-801で検索すると上記のメーカーがヒットする 恐らくは販売元)

この扇風機は中国製にも関わらず、全体的に台湾製の部品が多く使われているので品質的には問題ないものと思われます。

しかし、モーターが安物と同じ開放型なのが残念です。この方式は長年使用していると発火の可能性が高いのが難点です。

また、効率が悪く弱でも30W近い電力を消費してしまいます。他社製品だと強で30W以下なのでその点が残念です。

今回は以上です。

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