[分解] ラティーノエコラ事業部 LED電球 E-LED-N40&E-LED-L60

今回は、株式会社ラティーノの一事業部であるエコラ事業部が販売しているLED電球を2種類分解・検証してみました。

100円ショップのLED電球・蛍光灯の分解記事はこちら

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株式会社ラティーノはCD/DVD/BDの製作や民族楽器の販売を行っている会社です。

エコラ事業部はその中でリサイクルインクの販売やプライベートブランド製品の販売を行っています。

ラティーノエコラ事業部のLED電球は以下の4種類が販売されています。

  • E-LED-N40(昼白色・528lm・4.8W・110lm/W)330円
  • E-LED-L40(電球色・485lm・4.8W・101lm/W)330円
  • E-LED-N60(昼白色・880lm・8.0W・110lm/W)440円
  • E-LED-L60(電球色・810lm・8.0W・101lm/W)440円

このLED電球は“100えんハウスレモン”で購入しました。

E-LED-N40編

まずは外箱です。
こちらは昼白色なので黄緑色を基調としたデザインとなっています。

振動による破損を防ぐためにLED電球の上部にも段ボールが入っています。

LED電球本体です。

表面には
(PS)E
(株)ラティーノ
100V 4.8W
E-LED-N40
昼白色相当

裏側には
調光器付、非常用器具等には使用しないで下さい。
100V 50/60Hz 専用
Made in China

と記載されています。

口金は金属がやや薄い気がしますがしっかりした造りになっています。

グローブは大きめです。

グローブが大きいので下方向にも光が広がっています。

チラつきは殆ど感じられません。

ここからは分解です。

【注意】
分解には危険を伴います。また、分解したLED電球は元に戻すことができません。
分解をしたことにより発生した事故や怪我の責任を管理人は一切負いません。

分解するには、グローブと放熱部の隙間にマイナスドライバーを挿入し、接着剤を剥がしていきます。

グローブが外れるとLED基板が現れます。

グローブの裏側です。突起部分に接着剤が塗られており、放熱部の溝と接着されています。

グローブを外して点灯してみました。
昼白色なので光が白いです。

電源基板から供給されている電圧は68.6V、LED素子1つ当たりの電圧は8.61Vとなっています。
なお、回路の構成上電流を測定することができませんでした。

LED基板です。SMD-LEDが8個実装されています。
また、チップ抵抗R3が実装されており、値は204=200kΩとなっています。

LED素子を拡大してみると3素子実装されていることが分かります。電圧から3素子が直列接続になっていることも分かります。

3素子×8個で合計24素子となります。

放熱部の表面はPBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂ですが、裏側には薄いアルミ板が取り付けられています。

隙間にドライバーを挿入して外そうとすると曲がることからかなり薄いです。(0.5mm程度)

電源基板の表面です。
電解コンデンサが3つ、コイルが2つ、ヒューズ抵抗が実装されています。

電源基板の裏面です。
ブリッジダイオード、ダイオード、LEDドライバIC、チップ抵抗が2つ実装されています。

電解コンデンサC1~C3は中国 Nan Tong Sanxi Electronics co,. Ltd.製の250V2.2μF CD11GESシリーズ 105℃ 8000時間定格のものが3つ実装されています。

インダクタL1は、橙・橙・赤・銀で3.3μHのものが実装されています。

コイルL2は詳細不明で、表面には“XS 23”と刻印されています。

電源基板はLED基板に差し込む形で接続されています。半田を使用していないため導通不良が発生しにくいです。

RU1はヒューズ抵抗で、赤・赤・黒・金の22Ω橙・橙・黒・金の33Ωが使用されています。

2020/2/11追記:こちらのブログによると33Ωが正しいようです。

ブリッジダイオードはMB10F 1000V 800mA定格のものが実装されています。

U1はLEDドライバICで、メーカー不明の“75CYL8KEHG”(スイッチング式)という型番のものが実装されています。

ピン配置が異なるものの基本的にはBP9916Dと似たようなものと思われます。

チップ抵抗R1・R2は9R1で9.1Ωのものが2つ実装されており、合成抵抗値は4.55Ωとなります。

D1はダイオードで、台湾 Taiwan Semiconductor製(またはその互換品)のES1JF 600V1A定格のものが実装されています。

電源基板には金メッキの導通部があり、そこにLED基板の突起が当たることによって接続される構造になっています。

全て分解するとこのようになります。
低価格品なので最低限の構成ですが、これでもスイッチング式となっています。

E-LED-L60編

まずは外箱です。
こちらは電球色なので橙色を基調としたデザインとなっています。

LED電球本体です。40Wのものよりも若干大きいです。

表面には
(PS)E
(株)ラティーノ
100V 8.0W
E-LED-L60
電球色相当

裏側には
調光器付、非常用器具等には使用しないで下さい。
100V 50/60Hz 専用
Made in China

と記載されています。

40W同様チラつきは殆ど感じられません。

SMD-LEDは40Wの8個に比べて12個と1.5倍に増えています。
チップ抵抗R3は同じく200kΩです。

電球色なのでオレンジ系の色となっています。

こちらも1個につき3素子実装されています。
3素子×12個で合計36素子となっています。

電源基板から供給されている電圧は51.7V、LED素子1つ当たりの電圧は8.59Vとなっています。
なお、回路の構成上電流を測定することができませんでした。

このことから6直列×2並列接続になっていることが分かります。

電源基板の表面です。電解コンデンサが40Wのものと違うようです。

電源基板の裏面です。基本的には40Wのものと同じですが、U1およびR1・R2の値が違っています。

電解コンデンサC1・C2は中国 Nan Tong Sanxi Electronics co,. Ltd.製の250V3.3μF CD11GWSシリーズ 125℃ 3000時間定格のものが2つ、C3は250V2.2μF CD11GESシリーズ 105℃ 8000時間定格のものが実装されています。

U1はLEDドライバICで、メーカー不明の“75CKL8K3CG”(スイッチング式)という型番のものが実装されています。

40Wのものとは型番が一部異なることから許容電流などの違いがあるようです。

チップ抵抗R1は3R6(3.6Ω)、R2は6R2(6.2Ω)となっており合成抵抗値は2.27Ωとなります。

E-LED-N40とE-LED-L60の比較

E-LED-N40は外径が55mm、全長が102mmと小柄なのに対してE-LED-L60は外径が60mm、全長が107mmで白熱電球と同等サイズとなっています。

E-LED-N40とE-LED-L60の違い

  • 電解コンデンサがN40は2.2μF×3なのに対し、L60は2.2μFが1つと3.3μFが2つになっている
  • チップ抵抗R1とR2の値が異なる
  • LEDドライバICの型番が違う

基本的な部分は40Wと60Wで共通となっていますが、放熱の関係なのか寸法が異なっていたり、一部の部品が違っていたりします。

ダイソーのものとは違いスイッチング式なのでチラつきが気にならないのは良いのですが、安っぽいのが気になります。

私的には保証が怪しい100円ショップの製品よりも大手電機メーカー製や5年保証のあるオーム電機、アイリスオーヤマをオススメします。

今回は以上です。

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