[分解] IKEA LED電球 LEDARE LED1419G12K5

今回は、IKEAでかつて販売されていたLED電球「LEDARE」のLED1419G12K5を分解しました。

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外箱

まずは外箱です。プラスチック製の容器に入っており、その間に挟まれていた紙になります。

表面です。

LEDARE
LED電球
1000lm
12W
5000Kelvin
消費電力12Wで白熱電球75W相当の明るさ
調光器具対応
定格寿命25000時間
スイッチオンから1秒以内に点灯
E26口金
LED1419G12K5

と記載されています。

裏面です。

  • 密閉型の照明器具には適用していません。
  • 電球を取り付ける際は、必ず電源を落とした状態で行ってください。
  • 周囲の温度:-20℃から+40℃の範囲で、ご使用ください。
  • 屋内用です。雨や水滴のかかる状態や湿度の高いところ、結露の恐れがあるところでは絶対に使用しないでください。
  • 電球交換時、すでにお使いの電球と比べて明らかに重さが上回る場合は、照明器具のソケット部分の機械的安定性や機能に支障が出る場合がありますので、使用しないでください。
  • 非常口の照明器具や表示灯として使用しないでください。

交流100V
50/60Hz
CRI>80(Ra80相当)
83lm/W
直径60mm
全長123mm

若干日本語が怪しい部分がありますが、だいたい正確です。

本体

LED電球本体です。

口金付近にIKEAのロゴが印字されています。

口金付近です。低価格品ながらしっかりした造りです。

口金付近に印字されている表示類です。

LED1419G12K5 E26 12W 5000K 1000lm
100V 50/60Hz MADE IN CHINA
IKEA of Sweden AB,SE-343 81…(以下読み取れず)

全長は123mmとなっており、かなり長めです。(白熱電球100形の全長は110mm)

そのため、器具によってははみ出す可能性があります。

配光角は不明ですが、180°以上あります。

分解

【注意】
分解は危険を伴います。決して真似をしないようお願いします。
真似をしたことによって事故が発生しても管理人は責任を負いません。
また、一度分解したものを元に戻すことはできません。

まずは隙間にマイナスドライバーを挿入し、てこの原理で少しずつグローブを外していきます。

グローブが外れました。

ボディが柔らかいプラスチックのため、ボロボロになりやすいです。

グローブの裏側です。周囲に白い接着剤が塗られているのが分かります。

グローブの表側です。半透明のプラスチックで光を拡散します。

LED基板の表面です。チップLEDが16個実装されています。

チップLED内には2素子入っていることが分かります。

グローブを外した状態で光らせてみました。

光が拡散しないのでとても眩しいです。

  • 電源からの供給電圧:93.7V
  • LED1個あたりの電圧:5.84V
  • LED基板全体の電流:116.5mA

このことから、チップLEDは2素子が直列に繋がっていることが分かります。

また、16個が直列接続になっていることも分かります。

LED基板の裏側です。アルミ製で熱を効率的に逃がすようになっています。

電源基板は、シリコンで密封されています。

まずは口金の半田付けを外します。

半田付けを外したら、隙間にマイナスドライバーを挿入しててこの原理で少しずつ外していきます。

口金が外れました。

口金の裏側です。金属の厚みがあるため、しっかりしたものになっています。

放熱部はPBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂とアルミダイカストを組み合わせたものになっています。

やけに質量が重い理由は、電源基板がシリコン充填されているのと、アルミダイカストボディが原因のようです。

放熱部の表面です。PBT樹脂でできています。

電源基板は、白いプラスチックで覆われています。

覆っているプラスチックを解体すると内部にはシリコン充填された電源基板が入っています。

シリコン充填を除去しました。

電源基板の表面です。電解コンデンサやインダクタ、抵抗などが実装されています。

左半分のアップです。

電解コンデンサのスリーブがボロボロになっているので、かなり高温になっているようです。

右半分のアップです。

設計が古いのか全体的に部品が多いです。

トランスです。

T-A1000XS-01Dと印字されていますが、詳細不明です。

L1はインダクタで、5mH品が実装されています。

L2・L3はインダクタで、3mH品が実装されています。

Q1はN-Channel MOSFETで、アメリカ Alpha&Omega Semiconductor製のAOTF4N60 600V 4A定格品が実装されています。

LEDドライバICは、153B284と刻印されているようですが、詳細不明です。

メタライズドポリエステルフィルムコンデンサで、683=0.068μFの250V耐圧品が実装されています。

C3はメタライズドポリエステルフィルムコンデンサで、274=0.27μF 400V耐圧品が実装されています。

安全コンデンサで、0.01μF MKP-X2 275V耐圧品が実装されています。

中国製ですが、詳細不明です。(Amazonなどで販売されています)

C16は電解コンデンサで、中国 Aihua Group製のCD11GES 125℃ 82μF 160V耐圧品が実装されています。

C13は電解コンデンサで、中国 Aihua Group製の47μF 25V耐圧品が実装されています。

電源基板裏面です。ブリッジダイオードやチップ抵抗、チップダイオードが実装されています。

BD1はブリッジダイオードで、MB10S 1000V 500mA定格品が実装されています。

D2はショットキーバリアダイオードで、EC21QS09相当品 90V 2A定格品が実装されています。

D5・D6はファストリカバリダイオードで、ES1J 600V 1A定格品が実装されています。

左半分のアップです。チップ抵抗が目立ちます。

右半分のアップです。基板の一部にスリットのようなものが入っていますが放熱のためだと思われます。

全て分解するとこのようになります。

定格寿命が25000時間と短めですが、どうやら発熱するパワートランジスタやLEDドライバICの付近に大容量電解コンデンサを実装しているのが理由のようです。

初期のLED電球ではこのような実装になっているものがありましたが、耐久性が低いため最近ではほとんど無くなりました。

10年近く使用し、かなり明るさが暗くなっていたり、チラつきが目立ちはじめていたこともあり新たなLED電球に交換しました。

新たなLED電球は、ビックカメラオリジナルの「LDA11N-G/SK100XOS」(Ra85)を使用しています。製造元はNVCライティングジャパンとなっています。

今回は以上です。

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