[分解] ダイソー 人感・明暗センサー付LED電球 LDR8N-H-S60W

今回は、2021年11月頃からダイソーで販売されている“人感・明暗センサー付LED電球 LDR8N-H-S60W”を分解・検証してみました。

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2022/2/17追記:時代遅れのアナログ爺さん様がこのLED電球を紹介されています。

2022年1月現在のラインアップ

  • LDR5N-H-S40W 40W相当/昼白色/5.1W/485lm/95.0lm/W
  • LDR8N-H-S60W 60W相当/昼白色/8.0W/810lm/101.25lm/W

価格はどちらも税込550円となっています。

外箱

外箱4面です。点灯時間は約120秒となっています。

仕様

寸法:全長約108×外径63mm定格消費電力:8.0W
質量:72g定格入力電流:0.154A
全光束:810lm待機電力:0.2W
ビーム開き:120°設計寿命:20000h
LDR8N-H-S60Wの仕様

上部です。金色の背景で「人感・明暗センサー付」の文字が目立っています。

箱の内側です。注意や警告が印字されています。

本体

箱からLED電球本体を出しました。

このLED電球には、ダイソーでは珍しく紙の説明書が入っています。

LED電球本体です。形状はアイリスオーヤマのものにそっくりです。

側面に印字されている型番類です。

LED電球人感センサー付き60W形相当
昼白色 100V 8W 50/60Hz
株式会社大創産業
4549131896831(T701)MADE IN CHINA (PS)E 210524

2021年5月24日製造品のようです。

口金です。金属は薄いですが特に問題はない造りになっています。

グローブ側です。この辺りの造りもアイリスオーヤマのものによく似ています。

実際にダウンライトに取り付けてみました。

下面が開いている器具でないと正常に点灯しません。

天井から210cmの床面でスマートフォンのアプリで測定したところ、約60lxでした。

実際は配光角が小さいためかなり明るいです。

グローブが小さいので、前方向に光が広がっています。

分解

【注意】
分解は危険を伴います。決して真似をしないようお願いします。
真似をしたことによって事故が発生しても管理人は責任を負いません。
また、一度分解したものを元に戻すことはできません。

まずは隙間にマイナスドライバーを挿入し、てこの原理で少しずつ接着剤を剥がしていきます。

全て剥がすとグローブが外せます。

中央の白い部品が人感センサーとなります。

グローブを外した状態で点灯してみました。

チップLEDは14個実装されています。

チップLED内には3素子が直列に入っています。

人感センサー回路への供給電圧が3.31V
LED基板への供給電圧が60.1V
チップLED1個あたりの電圧が8.58V

となっています。

このことからもチップLED内に3素子実装されていることと、7個が直列接続になっていることが分かります。(7直列×2並列接続)

LED基板を外しました。

放熱板の隙間に電源基板が見えています。

電源基板を外すには、口金の半田付けを外す必要があります。

あとは隙間にマイナスドライバーを挿入し、てこの原理で外すとこのように外れます。

コストダウンのためなのかやはり金属が薄いです。

ボディーはPBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂でできていて、放熱性能がある程度あります。

最近のLED電球は発熱しにくくなっているので、PBT樹脂製のものがほとんどになっています。

放熱板は隙間にマイナスドライバーを挿入し、引っ張ると外れます。

ボディーの内側には薄いアルミが入っています。

PBT樹脂のみだと放熱性能が不足するためなのか、このような造りになっています。

LED基板の表面です。人感センサーが一際目立っています。

LED基板の裏面です。放熱性能を上げるために一部に銅が使用されています。

電源基板の表面です。

ヒューズ抵抗、インダクタ、電解コンデンサが実装されています。

F1はヒューズ抵抗で、黄・紫・銀・金・茶で0.47Ωとなっています。

テスターでの実測値も0.5Ωとなっています。

L1はインダクタで、1.3mHが実装されています。

L2もインダクタで、2.5mHが実装されています。

C1とC4は電解コンデンサで、毎度おなじみの中国 Aihua Group製の
CD11GD 105℃ 200V 8.2μF(8000時間定格品)が実装されています。

C5はAihua Group製の
CD11GAS 105℃ 200V 3.3μF(8000-10000時間定格品)が実装されています。

C22はAihua Group製の
RJ 105℃ 50V 68μF(8000-12000時間定格品)が実装されています。

電源基板の裏面です。

ダイオード、IC、チップ抵抗やコンデンサが実装されています。

ダイオード類です。

  • BD1はブリッジダイオード MB10 1000V 500mA定格品
  • D1はファストリカバリダイオード ES1J 600V 1A定格品
  • D13はツェナーダイオード BZT52C5V1 5.1V 5mA定格品

が実装されています。

U3はDC-DCコンバータICで、
アメリカ VICOR製のVI-L4J-CVが実装されています。

このICで人感センサー回路用の3.3V電源を生成しているようです。

U1はLEDドライバICで、
中国 Bright Power Semiconductor製のBP2886が実装されています。

PWM調光に対応しているので、人感センサーによる制御ができるようです。

チップ抵抗類です。

  • RS1は2R20で、2.2Ω
  • R0は0Ω(ジャンパー)
  • R1は204で、200kΩ
  • R13と14は4302で、43kΩ

が実装されています。

全て分解するとこのようになります。

これで税込550円なので凄いとしか言えません。

人感センサー・フォトダイオード

人感センサーを軽く分解してみました。

人感センサーにはD203Sが使用されており、中国では複数社で製造されていて、ごく一般的なセンサーとなっています。

フォトダイオードは周囲の明るさを検知するために使用されているようです。

LEDに乾電池6本の電圧を流してみたところ光りました。

人感センサー回路とLED基板

人感センサー回路は、LED基板内に実装されています。

端子は、一番上が人感センサー回路への電源供給、中央が制御端子、一番下がLEDへの電源供給という配列になっています。

U1は人感センサー制御ICで
中国 ChangJiangTai Electric製のLIS1002が実装されています。

ICの周囲にはチップ抵抗が7つと、チップコンデンサが1つ実装されています。

税込550円という驚異的な価格ですが、2つほどデメリットもあります。

1つ目が昼白色しか存在しない点です。
2つ目が反応が明らかに遅い点です。廊下だと通った後に点灯することがしばしばあります。

なのでトイレには向かないです。(反応が良くないため)

これらのデメリットが許容できる場合はオススメできる商品といえます。

今回は以上です。

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