[分解] 三洋 ニッケル水素電池・カドニカ電池専用充電器 NC-M38

今回は、三洋電機がかつて販売していたニッケル水素電池・カドニカ電池専用充電器“NC-M38”を分解しました。

【注意】
内部には交流100Vを扱っている部分があります。むやみに分解すると事故や感電の原因となります。
また、管理人は分解したことにより発生した事故や怪我には一切責任を負いません。

本体紹介

まずは本体の紹介です。付属品は取扱説明書となっています。

前面です。単3・単4充電池ともに4本まで挿入できますが、1本のみでは充電できず2本単位となります。

また、混在は不可能なので単3か単4で統一する必要があります。(単3が2本と単4が2本はOK)

印字は
SANYO
BATTERY CHARGER
Ni-MH/Ni-Cd
となっています。

裏面です。型番や仕様、注意書きが刻印されています。

内容が多いため全ては記載できないですが以下が刻印されています。

  • メーカー名と型番
  • <PS>E認証とS-JET認証
  • 入力電圧(AC100V 50/60Hz 5.5VA)と出力電圧(DC2.4V 160mA×2/100mA×2)
  • 危険(注意書き)
  • SANYO Electric Co., Ltd.
  • Made in CHINA(中国製)

単4ニッケル水素電池2本をセットしてみました。受電中はCHARGEランプ(赤色)が点灯します。

こちらは充電時の電流ですが、充電池と並列で測定しているため定格電流よりも大きな値になっています。

  • 単4ニッケル水素充電池2本充電時の電流:320mA
  • 単3ニッケル水素充電池2本充電時の電流:384mA
  • トリクル充電時の電流:5mA

満充電時は電流が低下するので過充電防止回路が実装されているようです。

分解

ここからは分解に入ります。

まずは裏面の4か所にあるプラスネジを外します。

軽く引っ張ると2つに分離します。

基板には表面実装部品が多数実装されています。

側面から撮影してみました。ダイオードや電解コンデンサが見えます。

基板を取り外しました。

正面が白色のプラスチック、背面が灰色のプラスチックで成形されています。

基板表面です。左側のトランスが目立ちます。

主に電解コンデンサ、ダイオード、抵抗、IC、LEDが実装されています。

トランスです。

台湾 Phihong Technology製のX.XP 0545 RA4 HI-POT NC-MQN02(100V)が実装されています。

なお、NC-MQN02もかつて販売されていた三洋電機の充電器の型番です。

基板にも「PHIHONG」の記載があるのでこのメーカーが製造を行っているようです。

トランスを上から撮影してみました。

差し込みプラグが一体になっています。

IC2は三端子レギュレータです。

台湾 UNISONIC TECHNOLOGIES CO.,LTD製の78L05L TO-92 5V 100mA定格品が実装されています。

C1は電解コンデンサです。

台湾 Luminous Town Electric Co., Ltd.製の470μF 16V耐圧品が実装されています。

C3も電解コンデンサです。

台湾 Luminous Town Electric Co., Ltd.製の220μF 25V耐圧品が実装されています。

C4も電解コンデンサです。

台湾 Luminous Town Electric Co., Ltd.製の100μF 10V耐圧品が実装されています。

D1-D5・D5Aは整流用ダイオードです。

1N4007 1000V 1A定格品が実装されています。

基板裏面です。チップ抵抗やコンデンサ、ICが実装されています。

IC1は8ビットマイクロコントローラーです。

アメリカ Atmel Corporation製のATTINY26L-8SU 2KBフラッシュメモリ内蔵 動作電圧2.7-5.5Vが実装されています。

データシートはAVR.jp様が日本語訳を掲載しています。

基板裏面の上半分です。

基板裏面の下半分です。

ガラスエポキシ基板なのでパターンが透けて見えます。

全て分解するとこのようになります。

高速充電に対応していない割には多くの部品が使われているように感じます。

また、台湾メーカーの製造なので台湾メーカーの部品が多く使用されていることが分かりました。

今回は以上です。

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