今回はダイソーで販売されていた20W相当のLED蛍光灯を分解してみました。
※この製品は現在販売終了となっています。
2018/10/1追記:XINさんの解析により最新ロット(箱底面表記20180428)では電解コンデンサが3.3μFから6.8μFに変更されたことが判明しました。
2019/1/15追記:XINのブログ様やobakano_agakiのブログ様の記事を見ると分かりますが消費電力が9.5Wから8Wになったもの(箱底面表記20180625)が販売されています。それに伴い明るさも若干暗くなっているようです。
2019/7/11追記:2019年7月に新たに10Wと15Wが追加されました。
当時のラインナップは以下の3種類となっていました。
- LDF10N・5/6(蛍光灯10W相当/5W/600lm/昼白色/440円)
- LDF15N・7/8(蛍光灯15W相当/7.3W/800lm/昼白色/550円)
- LDF20N・9/10(蛍光灯20W相当/8W/1000lm/昼白色/550円)
関連製品の記事
100円ショップのLED電球・蛍光灯の分解記事はこちら
その他の分解記事はこちら
外箱は500円という低価格ながらしっかりしたものになっています。
取付方法
- 照明器具の電源を切る
- 既存の蛍光灯とグローランプを取り外す
- 専用スタータを器具のグローランプソケットに取り付ける
- 本製品をソケットに差し込む
- 器具の電源を入れ、点灯を確認する
なお、直結方法は後に記載しています。
仕様
サイズ | 外径26.5mm×長さ580mm |
消費電力 | 9.5W |
全光束 | 1000lm |
色温度 | 5000K |
演色性 | Ra80 |
質量 | 123g |
定格寿命 | 40000h |
付属品 | LED直管ランプ専用スタータ |
ちなみに、型番のLDF10N・9/10の9/10は
9が9W
10は1000lmを表しています。
(2100lmなら21、810lmなら8のようになる)
内容物は上記の通りLED蛍光灯本体と専用スタータです。
※専用スタータは内部がショートしているので通常の蛍光灯には絶対に使用しないでください。蛍光灯が点灯しなくなります。また、安定器が破損する可能性があります。
専用スタータには
LED点灯管
FG-1A/E
10形-30形
蛍光灯10~30ワット形
MADE IN CHINA
と記載されていますが、前述のとおり普通の蛍光灯には使用できません。
また、造りがやや雑な部分があります。
LED蛍光灯本体には
直管
LEDランプ 20W形相当 昼白色
AC100V 9W 50/60Hz 1000lm
MADE IN CHINA
4549131592931(T701) A42Z11
と記載されています。
4549…は例によってバーコードナンバーのようです。
使用上の注意
グロースタータ式器具専用のLEDランプです。必ず既存の蛍光灯とグロー球を取り外して、本製品と付属専用LEDスタータをセットで交換使用してください。
調光機能の付いた照明器具や回路、誘導灯・非常用照明器具などには使用できません。
と反対側には記載されています。
口金部分には端子カバーが取り付けられています。
外すと蛍光灯と同じ口金が現れます。
点灯させるとこのような感じです。今回は電源直結で点灯させています。
ここからは分解です。
【注意】
分解して発生した事故や怪我について管理人は責任を負いませんので、真似をしないようお願いします。また、分解したLED蛍光灯は元には戻せません。
分解するには、口金の上にあるプラスネジ2つを外します
外すと筒が取れるようになります。
基板が入っていない方の口金はショートされています。
そのため、直結する場合は片側給電ではありますが、オーム電機のサイトに記載されている方法で配線することを強く推奨します。
┏━電源━┓
==LED==
┗━ ○━━┛
(○はヒューズ入り点灯管)
このような感じで接続します。
筒の中はこのようになっています。片側にLEDが実装された基板が入っています。
半透明の筒を外すとこのようにLED基板が現れます。
LEDは1ユニットあたり18個が実装されていて、それが3列・合計54個あります。
LED基板むきだしの状態で点灯させるととても眩しいです。
電源基板からは51.52Vが供給されており、LED1個あたり2.84Vが供給されています。よって1個1素子であることが分かります。
電源基板を取り出すには口金を破壊する必要があります。
破壊すると基板が取り出せます。
表面には電解コンデンサが3つ、コイルが2つ、ヒューズ抵抗が実装されています。
緑色のコンデンサは
中国 AiSHi(AIHUA GROUP)製の
CD11GES 105℃
1730Y PET
400V3.3μF(12000h定格品)
が実装されています。
青色のコンデンサは
中国 AiSHi(AIHUA GROUP)製の
CD11GAS 105℃
1730Y
400V 1.2μF(10000h定格品)
が実装されています。
ヒューズ抵抗は緑・茶・金・金で、5.1Ωのようです。
大きい方のコイルには
D6-00020
1735 YK
と記載されています。容量は1.8mHのようです。
基板裏面には、LEDドライバIC 中国 Bright Power Semiconductor製 BP9916E(スイッチング式)、ブリッジダイオード、ダイオード、チップ抵抗、チップコンデンサが実装されています。
RCS(電流値設定抵抗)はR3が3R30(3.3Ω)、R4が3R90(3.9Ω)となっています。合成抵抗値は1.79Ωとなります。
ショート防止のため、LED基板との間に固定も兼ねたプラスチック板が入っています。
専用スタータを分解してみました
中身は1A250Vのヒューズです。
直結の場合もこのスタータを使用することで、安全性を保つことができるので入れることをオススメします。
500円という低価格ではありますが、オークションサイトやAmazonで売られている同価格帯の製品よりも高品質なように思います。
あとは10Wや15WのLED蛍光灯の発売が望まれます。
また、スイッチング式は死守して欲しいところです。(定電流式だとチラつくので)
今回は以上です。
解析お疲れ様でした。
先日、LED型蛍光灯を買ってきて確認しました。
コンデンサが変わっていました。
回路(定数付)をUPしましたのでご参考まで。。。
コメントありがとうございます。
確かにコンデンサの容量が3.3μFから6.8μFに変更されてますね。
これで安定器付きでかつ50Hz地域で使用するとチラつく問題が解消されていれば良いですが
ところで、某掲示板によると調光器対応のLED電球がダイソーで発売されたようです。
値段は通常のものに+100円で、40W相当が432円、60W相当が540円だそうです。
いつも参考になる記事をありがとうございます。
今回、LED型蛍光灯の直列とドライブ基板の並列の実験をしました。
目論みどうり上手く行きましたので参考まで、ブログを見ていただければ幸いです。
https://blogs.yahoo.co.jp/xin_kuramoto/36769443.html
XINさん
いつもコメントありがとうございます。
回路図や実験はこちらも非常に参考になっています。検証ありがとうございます。
ダイソーの調光器具対応led電球のレビューも掲載したので是非ご覧ください
先日は9.5W⇒8Wに変更のご連絡ありがとうございました。
分解解析をしました、詳細を下記にUPしました。
https://blogs.yahoo.co.jp/xin_kuramoto/36840420.html
もし宜しければ覗いて見て下さい。