[分解] パイオニア ブルーレイドライブ BDR-208JBK/TOWADA

今回は、パイオニア製のブルーレイドライブ“BDR-208JBK/TOWADA”を分解しました。

外箱

天面です。右上に「十和田工場限定生産モデル」の記載がある通り、青森県十和田市の“十和田パイオニア”で生産されたものです。

なお、2019年10月に加賀電子株式会社に売却され、加賀EMS十和田株式会社になっているので今後国産品が製造される可能性はありません。(現行品は全て中国製)

前面です。上から順に
Pioneerロゴ
Blu-ray Disc Writer
BDR-208JBK/TOWADA
15x BD-R
BDXL 4層 128GB/3層 100GB/2層 50GB/2層 25GB
Windows 8 32/64bit対応
Serial-ATA
内蔵型 トレータイプ
Pure Read2
3D対応
アップスケーリング対応
AVCREC対応
CPRM対応
静音ファーム
RoHS対応
の記載があります。

右側には、十和田パイオニアの説明が記載されています。

なお、現在の該当URLは
https://jpn.pioneer/ja/pcperipherals/dvdrrw/story/
です。

パイオニアはブランドTLDを取得したため、ドメインが.pioneerとなっています。

裏面には、ドライブの機能や同梱アプリケーションソフトウェア、付属品、動作環境が記載されています。

左側には、ドライブの対応ディスクや仕様が記載されています。

代理店は「株式会社エスティトレード」です。

本体

付属品は取扱説明書と写真には写っていませんがソフトウェアが入ったDVD-ROMです。

天面です。この製品は2013年4月に生産されたもののようです。

下側の六角形の部分がハニカム構造のようです。

前面です。BD・DVD・CDロゴが刻印されており、BDXLロゴとPioneerロゴは印刷されています。

右側です。M3x6mmのマウント用ねじ穴が4つあります。

背面です。電源端子とSerial ATA端子があります。

左側です。右側と同じくM3x6mmのマウント用ねじ穴が4つあります。

底面です。ノイズ対策のため全面が鉄板になっています。

分解

【注意】
このブルーレイドライブは壊れたものを分解しました。壊れていないものを分解すると故障の原因になるので絶対にお止めください。
また、内部にはレーザーユニットがあるので電源が入った状態での分解は厳禁です。失明の恐れがあります。

まずは、底面のプラスねじ6本を外します。

鉄板を上に引っ張ると外れます。

上部には制御用のメイン基板が、中央にはピックアップユニットが、下部にはイジェクトボタンとLED、イジェクト駆動用のモーターが実装された基盤があります。

メイン基板のB面です。ICが4つ実装されています。

IC101はルネサス製のICです。
詳細は不明ですが、CPUだと思われます。

IC301は発熱するのか放熱板が付いています。
恐らくモーターを制御しているものと思われます。

ピックアップユニットに繋がっているフレキシブルケーブルです。
外すにはまず黒い部分を上に引っ張り開けます。次に、フレキシブルケーブルを手前に引っ張ると外れます。

メイン基板のA面です。電解コンデンサが2つ実装されています。

ONP8342-Aという型番が印字されています。

C412と415は電解コンデンサで、日本ケミコン製のLXYシリーズ(3000時間定格品) (M)105℃ 2D b(k) 16V耐圧 220μFが実装されています。

メイン基板を外すと、ピックアップユニットが現れます。

左上のモーターはピックアップユニットを移動するためのモーターです。

分解を進めるには、前面のカバーを外す必要があります。

外すには、爪に細いドライバーを差し込み、カバーを手前に引っ張ると外れます。

カバーが外れました。ディスクトレーは手前に引き出しておきます。

イジェクトボタン、LED、イジェクト駆動用モーターが実装された基板です。
DNP2388-Aという型番が印字されています。

部品面です。左上のスイッチはトレイ位置を検出しています。
左下のモーターがイジェクト駆動用モーター、中央下のLEDは読み込み時に点灯するランプ、右下のタクトスイッチがイジェクトボタンです。

イジェクト駆動用のゴムベルトです。
内径は3cm
太さは0.95mm角です。

ピックアップユニットを枠から外していきます。

周囲の爪を外し、持ち上げると外れます。

鉄板です。スポンジは騒音の軽減と埃が入るのを防ぐために貼られているものと思われます。

右側のカバー内には、イジェクト駆動用のギアが入っています。

白いプラスチックの部分はトレイが入ると下に降りて、ディスクがセットされるようになっています。

ユニットの表側です。ディスクトレイは引っ張ると外れます。

ディスクトレイを外しました。ピックアップユニットと駆動部が現れます。

ピックアップユニットにはBlu-ray用とCD/DVD用の2つのレンズが実装されています。

ユニットを枠から外しました。
振動を抑えるためなのかしっかりとしたフレームになっています。また、ねじの部分にゴムが取り付けられています。

ユニットの裏側です。ピックアップユニットの裏側にはシールド板が取り付けられています。

その下のOXM8048-Aと印字されたものはディスク駆動用のモーターです。高速回転のためダイレクトドライブ駆動となっています。

表面のシールド板を外しました。出力調整用の可変抵抗は見当たりません。

左上のICです。
2K384
35243
MYS
と刻印されているようです。

ルネサス製のICのようですが詳細は不明です。

シールド板です。

130422/1
-006/+007
-003/+017
B8400014534
と印字されたシールが貼られていますが調整値だと思われます。

右側のレーザーユニットから出た光は、いくつかのレンズを経由してそれぞれのピックアップレンズに届く仕組みになっています。

ユニット固定用のねじ4本と、ディスク駆動用のモーターを固定するねじ3本です。

ディスク駆動用のモーターは日本電産製です。

ディスク駆動用モーターの裏面です。

OXM8048-A
VD12Z25
と印字されています。

ディスクトレイとそのフレームの表面です。

ディスクトレイとそのフレームの裏面です。

先程書いたカバーの内部はこのようになっています。回転運動を直線運動に変える構造となっています。

全て分解するとこのようになります。

ねじがたったの13本しか使われていません。組み立てがしやすいように設計されているようです。

今回のドライブは日本製ということもあり、部品も国内メーカーのものが多く使用されています。

中国製のものであっても恐らくほぼ同じ部品構成だとは思います。

このドライブは経年劣化でCDの読み取りエラーが多発したり、BDの書き込みエラーが発生したりしていたこともあり、現在は同じパイオニアの「BDR-S12J-BK」に交換しました。

今回は以上です。

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