今回は、ダイソーにて販売されているオーム電機のLEDミニシーリングライト“LE-Y5L-DS”を分解・検証しました。
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外袋
外袋は紙製で、不要な袋は燃えるゴミ(地域による)として処分することができます。
右上に770円(税込)とあるように100円商品ではありません。
光色はこちらの電球色のほかに昼光色があります。
裏面です。引掛シーリングや埋込ローゼットに直接取り付けて使用することができます。
製品仕様は下記のとおりです。
なお、調光器には非対応となっています。
使用電源 | AC100V 50/60Hz |
定格消費電力 | 4.8W |
全光束 | 520lm |
エネルギー消費効率 | 108.3lm/W |
平均演色評価数 | Ra83 |
光源の光束維持時間 | 40000時間(LED光源ユニット) |
使用場所 | 屋内用(屋外使用禁止) |
外形寸法 | (約)φ100×34mm (プラグ含まず) |
質量 | 約64g |
紙袋なので上に向かって三角形になるようにつくられています。
開封するには裏面上部にある封を剥がしていきます。なお、接着剤がかなり強力なので開けるのに力が必要です。力のない方ははさみで上部を切ることをおすすめします。
本体
続いて本体です。袋の中には本体と取扱説明書が入っています。
本体前面です。全体がグローブとなっており、全てが光ります。
本体裏面です。梱包材が取り付けられている部分に引掛シーリングの金具があります。
引掛シーリングに直接本体を取り付けるタイプになります。
その下には主な仕様が記載されたシールが貼られています。
この製品は2024年7月9日に製造されたもののようです。
左は丸形引掛シーリング、右は引掛埋込ローゼットです。どちらにも取り付けることができます。
天井に付ける前に試験点灯してみました。電球色なので温かみのある色合いとなっています。
天井の引掛シーリングに取り付けてみました。全光束がボール球40W相当の520lmなのでほんのりと明るい感じになります。
横から撮影するとこのような感じです。下半分が光るため天井はあまり照らされていません。
床面を撮影しました。6畳の部屋なので流石に薄暗いです。
推奨場所が玄関、廊下、階段、クローゼット、トイレなどとなっていることからも2畳程度が限界だと思われます。
連写で撮影しましたが、特にチラつきは感じられませんでした。
Ra・R1-R15です。Raは84.7、R9は16.8となっています。値段の割にはかなり良い部類になります。
波長(nm)です。615nm付近がピークとなっています。
TM-30-18です。こちらは正円に近いほど正確な色を表現できていることを表す指数です。一般的なLEDなのでやや楕円形になっています。
ベース部分との間に隙間があります。
分解
ここからは分解になります。
【注意】
分解には危険を伴いますので真似をしないようお願いします。管理人は怪我や事故が発生しても責任を負いません。また、分解した製品を元に戻すことはできないので不要な製品で行うようにしてください。
まずは隙間に細めのドライバーを入れ、少しずつ接着剤を剥がしていきます。なお、全周に渡り接着されています。
接着剤が剥がれるとグローブとベース部分が分離します。
グローブです。半透明のザラザラしたものになっています。
側面の溝に接着剤が塗られており、それによって固定されています。
裏側はツルツル仕上げとなっており、半透明となっています。
LED基板です。ICや電解コンデンサなども同一の基板に実装されています。
LEDは14個×2列の直列接続となっています。100Vを全波整流すると√2倍の141Vとなるので、ギリギリ点灯できる範囲になります。
LEDに乾電池6本の電圧を掛けてみました。明るく点灯していることから、Vfは9V程度であることが判ります。
なお、分解時に破損してしまったため電圧や電流の測定ができませんでした。
1チップに3素子が直列で入っています。
基板には基板の型番と思われる印字があります。
ブリッジダイオードの周辺回路です。ブリッジダイオードが1個、チップ抵抗が2個実装されています。
D1はブリッジダイオードで、MB10F 1000V 800mA定格品が実装されています。
ICの周辺回路です。ICが1個、チップ抵抗が3個、チップコンデンサが2個、ヒューズ抵抗が1個実装されています。
RF1はヒューズ抵抗で、茶・黒・黒・金の10Ω・誤差±5%が実装されています。
テスターでの測定値も10.2Ωとなっています。
IC1は超高電圧リニア定電流ドライバICで、台湾 Princeton Technology Corporation製のPT6912が実装されています。
定電流式ですが設計がしっかりしているからかチラつきが目立たないようです。
電解コンデンサは2つ実装できるようになっているものの、1つだけ実装されています。
C1は電解コンデンサで、中国 Nantong Sanxi Electronics Co., Ltd.,製の33μF 200V耐圧 VHシリーズ 105℃定格品が実装されています。
上部の防爆弁はY字型となっています。
引掛金具です。基板に直接実装することでコストダウンを図っているようです。
ベース部分からLED基板を外しました。
ショート防止のためなのか、引掛金具の部分は高さがあります。
再びLED基板の表面です。最小限の部品で動作するように設計されていることが判ります。
LED基板の裏面です。アルミ基板となっており放熱を兼ねています。
LED基板は1mm厚のものが使用されています。
全て分解するとこのようになります。
LED製品を多く販売しているオーム電機製ということもあり、低コストながらしっかりした造りになっています。
ただ、定電流式なので電圧変動が激しい場所に取り付けるとチラつきが気になるかもしれません。
そのため、メーカー推奨場所での使用をオススメします。
なお、全光束的にリビングや洋室などで使用するには暗すぎます。もっと明るいものから選択する必要があります。また、調光はできません。
今回は以上です。