[分解] ナショナル 電子点灯管 FE-5P

今回は、ナショナル(松下電器産業)が販売していた電子点灯管の“FE-5P”を分解してみました。

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外装

まずは、ブリスターパックです。

電子点灯管は、点灯管が長持ちするだけでなく、蛍光管も点滅が少なくなる分長持ちします。

電子点灯管別の使用できる蛍光灯の種類は以下のようになっています。

型番直管蛍光灯丸形蛍光灯ツイン蛍光灯
FE-7EFL4/6/8/10/15FCL9/15FPL4/6/9/13、FDL9/13、FML9/13
FE-1EFL10/15/20S/20SS/30SFCL9/15/20/30FPL9/13/18/27、FDL9/13/18/27、FML9/13/18/27
FE-5PFL32SFCL32FPL28
FE-4PFL40S/40SS/35SSFCL40FPL36、FML36
FE-52PFL52S該当なし該当なし
電子点灯管別の使用できる蛍光灯

懐かしのNationalブランドのものになります。

National
電子点灯管
FE5P
32形 S-JET
と印字されています。

反対側には何も印字されていません。

こちらは下部になります。

この部分は通常、下から見える部分になります。

ソケット部です。P形なので突起が2つあります。

「61」は2006年1月製造を表しているものと思われます。

凸のような形状になっているので、器具側の溝に嵌るような構造になっています。

FE-7Eや1EはE17口金のねじ込み式となっています。

分解

ここからは分解です。

【注意】
一度分解すると、元に戻すのが難しいです。なので分解する場合は不要なもので行ってください。
また、真似したことによって発生した事故について管理人は責任を負いません。

端子の側をよく見ると隙間があるので細いドライバーを挿入し、てこの原理で外していきます。

外れるとこのようになります。

あとは引っ張ると外れます。

ケース内部です。かなり古いので変色が見られます。

基板表面です。セラミックコンデンサが目立ちます。

基板裏面です。チップ抵抗とトランジスタが実装されています。

C3はセラミックコンデンサで、値は5.8nFとなっています。

なお、表面には「G」としか印字されていません。

セラミックコンデンサC3の測定値

R9は抵抗で15Ωが、W2は145℃2A定格の温度ヒューズが実装されています。

抵抗が発熱すると温度ヒューズが切れ、電源が遮断される構造になっているようです。

Q1はN-ch パワーMOSFETで、東芝製の2SK3566が実装されています。

C1とC2は電解コンデンサで、ルビコン製の
C1が50V2.2μF 85℃ 1000時間定格品
C2が4V33μF 85℃ 1000時間定格品

がそれぞれ実装されています。

パワーMOSFETの下には抵抗やダイオード類が実装されています。

ZD1からZD3はツェナーダイオードです。

端子の部分とは単線の線で接続されています。

Q2とQ3は恐らく以下のチップトランジスタが実装されています。

Q2=7H 松下電器製 2SA2078 PNP 60V100mA定格品
Q3=H7? 松下電器製 2SC5846 NPN 60V100mA定格品

最後に、基板の裏表です。

裏面は実装が分かりやすいように左右反転してあります。

紙フェノール基板が使用されているようです。

ケースと基板です。内部にはこのように収まっています。

この電子点灯管に使用されている全ての部品です。

低コストで製造できるように少ない部品で構成されていることが分かります。

また、パナソニックではかつてかなりの部品を自社生産していたため、自社製の部品がかなり使用されています。

近年ではインバーター式やLEDの照明器具が普及したこともあり、点灯管はあまり使用されなくなってきましたが、電子点灯管は2021年現在でも製造されています。

蛍光管の寿命が延びるので、よく入切する器具には特におすすめです。

今回は以上です。

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