[分解] 日立LED電球 調光器対応 LDA7D-G/D/60C

今回は、日立の調光器対応のLED電球“LDA7D-G/D/60C”を分解・検証しました。

その他のLED電球は

その他の分解記事は

外観

外箱です。今回のLED電球は昼光色なので、青を基調としたデザインになっています。

家電量販店にて投げ売りされていたので購入しました。(約400円)

製造元は日立グローバルライフソリューションズの多賀事業所になります。詳細はこの記事をご覧ください。

底面にも型番が記載されています。

天面です。こちらにも一通りのことが記載されています。

開けてみました。桃色のプチプチに包まれた電球本体が入っています。

別途説明書も入っています。

LED電球本体です。初期のLED電球に多くあったギザギザなヒートシンクが現役です。

表面積を稼ぐためにこのようになっているようです。

口金上には
HITACHI
LDA7D-G/D/60C
と印字されています。

反対側です。

こちら側には対応電圧や周波数、PSEマークが印字されています。

100V 50/60Hz
7.3W E928D. (PS)E HLK

HLKは当時の日立ライティング機器の略となっています。

口金です。日本製ということもあり厚みのあるしっかりしたものが使われています。

グローブです。樹脂製のものとなっています。

まずは普通に点灯させてみました。

このようにフワッと明るくなります。

調光器に繋いで点灯させてみました。(秋月電子の調光器キットを使用)

かなり調整範囲が広いです。

「電球のような広がる光」と箱に記載されている通り、かなり広範囲が照らせます。

消費電力は、ワットチェッカーで8Wとなっています。
ただし、このワットチェッカーは四捨五入なので7W台だと思われます。

連写撮影してみましたが、チラつきは特にありませんでした。

分解

ここからは分解です。

【注意】
分解には危険を伴いますので真似をしないようお願いします。
管理人は怪我や事故が発生しても責任を負いません。
また、保証が無効になります。

まずは、グローブの隙間にマイナスドライバーを挿入し、てこの原理で接着剤を外していきます。

するとこのように外れます。

ヒートシンク側の爪と噛み合うことによって固定されています。

LED基板が現れます。

LEDは12個実装されています。

LEDチップは、形状や側面の特徴から日亜化学工業製であることが分かります。

NF2W757GRあたりのチップが使用されているものと思われます。

グローブを外した状態で点灯させてみました。

やはり眩しいです。

今回は接続の関係で電圧のみの測定となっています。

電源基板からの電圧は23.31V
LEDチップ1個当たりの電圧は5.812V

となっています。

LED基板はプラスチックの輪っかとネジで固定されています。

LED基板を外すと、電源基板が見えます。

電源基板は放熱のためにシリコンで埋められているようです。

LED基板です。

回路を追っていくと、5チップ×6列の構成になっています。
よって30チップまで実装できます。

LED基板の裏側です。

M822と印字されています。

電源基板はそのままだと外せないので、まずは口金を外します。

最初に、半田を溶かします。

隙間にマイナスドライバーを挿入し、少しずつ外していきます。

口金を外しました。

シリコン充填されている関係で破壊しないと外れませんでした。

内側はこのようになっています。

この時ガラス片に十分注意してください。

口金との間に入っていた絶縁リングです。

次に、口金側から押し出します。

そうするとこのように電源基板が外れます。

放熱部はアルミダイカスト製です。

その表面に白色塗装がされています。

電源基板はショート防止のため、PBT樹脂製のケースに入っています。

LED基板との接続コネクターです。

半田を使用しないことで接触不良を防ぐ構造になっているようです。

充填されているシリコンを出していきます。

しかし、どうやっても取れないのでケースを割りました。

引き続きシリコンを外していきます。

すると電源基板が現れます。

電源基板の表面にはコンデンサや抵抗、インダクタなどが実装されています。

電解コンデンサはニチコン製で、12μF200V耐圧の105℃12000時間定格品が実装されています。

積層セラミックコンデンサは村田製作所製で、224の0.22μF 630V耐圧品が実装されています。

抵抗は、金属皮膜抵抗で紫・緑・黒・金の75Ω品が実装されています。

並列接続なので合成抵抗値は37.5Ωとなります。

造りからしてKOAや赤羽電具製作所あたりのものだと思われます。

テスターで測定してみました。

合成抵抗値は37.1Ω
抵抗1本の値は74.2Ω

となっています。

インダクタは、“0061 7MC”と記載されていますが詳細は不明です。

電解コンデンサの下には積層セラミックコンデンサとヒューズが実装されています。

ヒューズは1A250V定格品が、積層セラミックコンデンサは10pFが2つ並列接続で20pFとなっています。

大きな部品を外しました。

チップ抵抗やチップコンデンサなどが現れます。

LEDドライバICです。“783V SULB”と刻印されていますが詳細は不明です。

チップトランジスタです。EEだと該当するものが無いので33だと思われます。

ローム製のデジタルトランジスタで、DTA143 PNP バイアス抵抗内蔵品が実装されています。

続いて電源基板の裏面です。

まずは一番目立つMOSFETです。

東芝製のTK5P50D N-ch 500V 5A定格品が実装されています。

セラミックバリスタとブリッジダイオードです。

セラミックバリスタは日本ケミコン製の220V定格品が実装されています。

ブリッジダイオードは新電元工業製のD1UBA80 800V 1A定格品が実装されています。

基板の端には製造年月などの目印が入っています。

2019年1月に製造されたもののようです。

インダクタです。

101なので100μHとなります。

メーカーは太陽誘電かTDKだと思われます。

IC2は刻印が消されているようです。

全て分解するとこのようになります。

日本製ということもあり、部品ベースでも日本メーカー製が多く使用されていました。

また、LED電球では珍しくバリスタが内蔵されていました。

このようなことから、耐久性が必要な場所にオススメします。

最後に、電解コンデンサの写真です。

今回は以上です。

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