今回は、2019年3月に発売されたダイソーオリジナルのLEDフィラメント電球「LDA4L-GC-RB」を分解&検証してみました。
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写真はクリックすると拡大できます。また、無断転載防止のため一部写真にブログ名を入れています。
LEDフィラメント電球は、以下の5種類が販売されていました。(2021年7月現在販売終了になっています。)
- LDA4L-GC-RB(電球色・4W・485lm・121.3lm/W) 330円
- LDA6L-GC-RB(電球色・6.3W・810lm・128.5lm/W) 440円
- LDC4L-GCE17-RB(電球色・4W・440lm・110lm/W・E17シャンデリア球タイプ) 330円
- LDF5L-G-E17-C/40W(電球色・4.5W・440lm・97.8lm/W・E17ミニクリプトン球クリア) 330円
- LDF5L-G-E17-F/40W(電球色・4.5W・440lm・97.8lm/W・E17ミニクリプトン球フロスト) 330円
箱は、黒を基調としたデザインとなっていて、他のダイソーLED電球とはデザインが異なっています。
箱の上部にはダイソーロゴと値段、
省エネ法2017年度目標基準値達成 1Wあたり121.3lm
LEDフィラメント電球 全方向タイプ 40W形相当 電球色
調光(明るさが調整できる)器具には使用できません。
と記載されています。
電球は割れるのを防ぐためにプラスチック製のケースに入っています。
箱から取り出すとこのようになります。
更にケースから取り出しました。見た目はクリア電球にそっくりです。
口金の造りはしっかりしています。ここに回路が入っています。
上部には「1852621」と記載されています。
電球上部には
LDA4L-GC-RB 4.0W 100V 50/60Hz MADE IN CHINA (PS)E 株式会社大創産業と刻印されています。
LEDフィラメントは4本実装されています。
口金内に制御回路が内蔵されているのが分かります。
チラつきが気になるので連写したところ、やはり明るさに差があります。色は悪くないように思います(WBは太陽光固定)
比較用にこちらはSTEのデコライトLEDフィラメントバルブです。光色は赤系電球色(2400K)となっているのでかなり赤よりです。
なお、チラつきは気になりません。
フィラメント内には1本あたりLEDが20素子実装されています。
フィラメントLEDとの接続はスポット溶接のようです。
2本×2の直並列接続になっているのが分かります。
ここからは分解です
【警告】
この製品はガラスでできています。分解には危険を伴うので絶対に真似をしないようお願いします。また、真似をして事故や怪我が起きても管理人は責任を負いません。
分解するには、隙間に細いマイナスドライバーを入れ、ガラスが割れないように少しずつ口金を広げていきます。万が一割れたときのためにガラス面はテープなどで覆うことをオススメします。
一周終わると緩くなるので、あとは引っ張ります。
ただし、口金の留め具を外さないと途中で引っ掛かります。こちらもマイナスドライバーで外します。
そうすると、口金が外れます。
内側にはショート防止のためプラスチック製の筒が入っています。
フィラメントLEDとの接続部はほぼ白熱電球と同じですが、配線が透明な被覆で覆われています。
基板表面です。電解コンデンサが1つとヒューズ抵抗が実装されています。
フィラメント部との接続部は電球形蛍光灯に多い「ワイヤラッピング」という方法で接続されています。
100円ショップのLED電球ではおなじみのヒューズ抵抗です。抵抗値は10Ω(茶・黒・黒・金)です。
こちらもおなじみの中国 AiSHi(Aihua Group)製の電解コンデンサです。
200V耐圧 6.8μF CD11GD 105℃ 6000時間定格品 1844Y PETのものが実装されています。
基板裏面です。ブリッジダイオードやIC、チップ抵抗が実装されています。
ICは定電流ICで、BP5131互換品のBP9003Bが実装されています。
ブリッジダイオードはメーカーおよび詳細不明で、刻印は7610R JOCとなっています。チップ抵抗はR1が330kΩ、R2は36Ω、R3は30Ωとなっています。R2とR3は合成抵抗なので16Ωとなります。
全て分解するとこのようになります。定電流式なので部品は非常に少ないです。
チラつきが気になるのはやはり定電流式だからでした。更に電解コンデンサが6.8μFと小さいのも原因のようです。
300円(60W相当は400円)という低価格ですが、クオリティはかなり高いように思います。ただし、チラつきがあるので居室には向いていません。
この製品はアイリスオーヤマの「LDA4L-G-FC」に見た目がそっくりです。もしかしたら同じ工場で製造しているのかもしれません。
2019/4/8追記:XINさんが上記の「LDA4L-G-FC」を分解しています。値段が約3倍ということもありスイッチング式です。ICはBP9912Cが使用されており、ダイソーの旧E17のものに酷似しています。このことから同じ工場で製造されている可能性が極めて高いです。
LEDフィラメントについて
2019/7/21追記:電球を割り、LEDフィラメントを取り出してみました。
購入時に付属しているプラスチックの梱包材に入れ、周りを破片が出てこないようにガムテープで止めた後に金槌で叩き割りました。
なお、この時手袋と保護メガネを装着して行いました。
割れるとこのようにLEDフィラメントに触れるようになります。
なお、破片が付いているので素手では触れないでください。
破片はセロハンテープを使って除去しました。
LEDフィラメントのみにしてみました。
基板はセラミック製で、片側にのみLEDチップが実装されています。
点灯時の写真を見ると裏側も光っているので透過性があるようです。その関係で両側に蛍光体が塗られているようです。(蛍光体がないと青色になってしまう)
よく見ると小さなLEDチップが並んでいます。
その上に蛍光体が塗られています。
今回は以上です。
こんばんは
先日はコメントありがとうございました。
やっとフィラメント型LED電球を購入してきました。
早速、40W型を分解しました。
参考にして頂ければ幸いです。
定電流方式なのでチラつきはあるようですね。
https://blogs.yahoo.co.jp/xin_kuramoto/36891292.html
こんにちは
60W型を分解し回路図をUPしました。
ご参考にして頂ければ幸いです
https://blogs.yahoo.co.jp/xin_kuramoto/36895227.html
こんにちは
アイリスオーヤマのフィラメント型LED電球を分解、解析をしました。
回路図もUPしました。
ドライバーICはBP9912Cで昇圧式でした。
時間がありましたら覗いてみて下さい。
https://blogs.yahoo.co.jp/xin_kuramoto/36899413.html
こんばんは
DAISOのフィラメント型シリーズE17シャンデリア球(40W型)を分解してました。
ICは9003Bでした、電解コンデンサがありません。
すごいですね、チラツキを気にしなければ良いかもしれません。
また時間がありましたら覗いてみて下さい。
https://blogs.yahoo.co.jp/xin_kuramoto/36912479.html
お久しぶりです。
やっと、SeesaaからSakuraに引っ越しました。
(広告が多くてうんざりでした)
LEDの解析は一休みです。
リンクの修正を程宜しくお願い致します。
xinKのブログ http://xink.sblo.jp/
Kuramoto様
こちらこそお久しぶりです。
URLの変更了解しました。
最近はあまりLED電球・蛍光灯の新製品がないですね…
それにダイソー100円/150円は見掛けなくなりつつありますし
完全な新製品が出たときには私のブログで紹介したいと思います。
Kuramoto様
わが家の庭にある鎖場のLEDの球の一つに水が5㎜程溜まっているのを発見しました。他にも水滴が内面についてしているらしい球も見つけました。ソケットは柔らかいビニール状でキッチリしまっているので雨が漏れたとは思えません。もしそうだとしても水が溜まるほどになるとは思えません。どうしたら搬出できるでしょうか?結露だと思います。内部が熱のための膨張して小さな隙間から空気が抜け、照明が消えた後で、急が冷えたあと内部圧が下がり、(湿度の高い)外気を吸い込んむのが何度も起きて、徐々に水が溜まったのだと思います。貴兄の分解写真を見ると、昔の真空管のようにガラスは密閉されているように思えるのですが、どこかに隙間が空いているのだろうと思います。お心当たりがあったら教えたください。内部は真空である必要はないので、どこかに小穴をあければ水が排出できるのではないかと想像しています。
ヨシハラ様
コメントありがとうございます。
ただ、私は“Kuramoto様”ではなくRyoElectricです。
コメントの件についてですが、以下のような商品だと思われますが
https://www.amazon.co.jp/dp/B081DJMGR2/
このダイソーのLED電球と同じだとしたらガラスなので穴を開けるといったことはできないと思われます。
また、屋外ですのでむやみに加工すると感電の恐れがあるため改造はしない方が良いと思います。
中国製だと思われるので接合部に隙間があるものと思われます。
RyoElectric様、失礼しました。
まさにこのような製品です。一本のコードに20個近く付いていますが、その30%が濡れているのに気がつきました。困ったものです。これに気が付くまでずっと問題なく使っていました。フィラメントが浸かってしまうまで使ってしまってもよいものでしょうか?ショートして危険でしょうか?
返信が遅くなり申し訳ありません。
構造上一番上まで浸からなければショートはしないと思われますが、危険なのには変わりないですね。
このような製品は防水ではなく、防滴仕様だと思われるのでモロに雨に濡れる場所には向いていないと思われます。(中国製なので)