CD・DVD・BDのIFPI SID Codeについて

今回は、CD/DVD/BDの“IFPI”番号について調べてみました。

IFPIとは

IFPI(International Federation of Phonogram and Videogram Producers)とは、国際的なレコード業界の業界団体です。
CDなどの裏面に「IFPI L232」などの事業者番号が割り当てられており、その番号でプレスメーカーが判別できるようになっています。
(この場合はJVCケンウッド・クリエイティブメディアになる)

今回はIFPI番号とメーカーの関係を調べてみました。

現在も製造しているプレスメーカー

メモリーテック

国内最大手のCDプレスメーカーで、ポニーキャニオンやエイベックスが筆頭株主となっています。
かつての東芝EMIやサンヨーマービックを買収しています。

【ディスクの特徴】

“MT”(Memory-Techの頭文字)の刻印があるので簡単に判別することができます。(一部例外あり)

固有記号一覧

■メモリーテック(工場不明)
LT46、LT47、LT48

■メモリーテック 御殿場工場(旧東芝EMI)
L153、L154、L155、L156、L157、L158
(割当はL151-170)

■メモリーテックつくば(2021年12月分社化)
L261、L262、L263、L269、L270
(割当はL261-L270)

ソニー・ミュージックソリューションズ(旧 ソニーDADCジャパン)

メモリーテックに次いで国内2番手のプレスメーカーです。

2019年4月1日にソニー・ミュージックコミュニケーションズがソニーDADCジャパンとジャレードを吸収し、現在のソニー・ミュージックソリューションズとなりました。

【ディスクの特徴】

+を○で囲んだような記号があり、その記号の太くなっているものの数がIFPI番号の下1桁を表しています。以下の写真の場合は5つ太くなっているので“5”を表しています。(IFPI L275
※現行のCDは記号が無くなっているので、IFPI番号で判別する必要があります

固有記号一覧

■ソニー・ミュージックソリューションズ(DVD)
L271

■ソニー・ミュージックソリューションズ(CD)
L272、L273、L274、L275、L276、L277、L278

■ソニー・ミュージックソリューションズ(BD)
L279、L280

(割当はL271-L280)

JVCケンウッド・クリエイティブメディア

国内3番手のプレスメーカーです。JVCケンウッドのグループ会社です。

【ディスクの特徴】

IFPI番号が他社のものよりも大きく刻印されているので判別がしやすいです。

固有記号一覧

■JVCケンウッド・クリエイティブメディア 本社工場(2016/8 神奈川県大和市から横須賀市に移転)
L232、L233、L234、L235、L236、L244、L245

(割当はL231-L250)

ここまでが現行のプレスメーカーになります。

撤退しているプレスメーカー

オプトロム

2015年9月 経営破綻により撤退
(最後にプレスしたのはLa PomPonの「謎」)
かつてはビーイング系のCDを多く扱っていました。

【ディスクの特徴】

他社のものとは違い、裏面から見ると文字が鏡文字になるのが特徴です。表面から見ると正常なので逆に刻印されています。
また、ロット番号が“OP”(OPtromの頭文字)から始まっています。

固有記号一覧

■オプトロム 本社工場
L302、L303、L304、L305

(割当はL301-L310)

テイチクエンタテインメント

1993年に奈良県にCD製造ラインを設置したものの、売り上げ低迷で1999年に近畿ゼネラルサービスに譲渡。

固有記号一覧

■テイチクエンタテインメント 奈良事業部
L251

日本コロムビア

1910年10月1日に神奈川県川崎市にレコード工場を建設し、その後CDの製造ラインに変更の上、2005年まで自社生産を行っていた。
2005年にコロムビアデジタルメディアを設立し、子会社へ移管した。
2007年に静岡のソニーDADCジャパン内に拠点を移したものの、2009年に破産申し立てにより倒産。

川崎工場跡地は分譲マンション「リヴァリエ」になっている。

固有記号一覧

■日本コロムビア 川崎工場
L221、L222、L223、L225、L230

(割当はL221-L230)

その他のプレスメーカー

固有記号一覧
■LZ49:有限会社ミルキーエンターテインメント 沖縄工場

IFPI SID CODEを調べた感想

音質的にはビクター>ソニー>メモリーテックのように思いますが、大きな違いはありません。むしろマスタリングの質が重要になります。

今回は以下のサイトを参考にしました

https://bbsee.info/newbbs/id/5996.html Sg永遠はステレオとモノラル両方ある !(リンク切れ)

http://www.spatiality.jp/articles/cd CDもプレスで選ぶ時代に(リンク切れ)

海外のIFPI対応表は

今回は以上です。

「CD・DVD・BDのIFPI SID Codeについて」への4件のフィードバック

  1. LZ49ってミルキーエンターテインメントなんですか!?
    東洋レコーディングだと思っていました

    SIDコードの最新版まとめが欲しいです…

    1. ctf様
      ブログの閲覧およびコメントありがとうございます。

      東洋レコーディングというプレスメーカーもあるんですね
      http://www.toyorecording.jp/
      また、ミルキーエンターテインメントはすでに撤退しているようなので、現在でもLZ49のCDが存在すれば東洋レコーディングということになりそうです。

      IFPI SID Codeの一覧はIFPIの会員には配布されているようですが、一般の方が確認することはできないため、これ以上調べる方法が無いんですよね…

      ただ、参加企業は公式サイトに掲載されています
      原文は英語なので翻訳したものになります
      https://www.ifpi.org/our-members.php

      [日本]
      エイベックス・グループ・ホールディングス
      キングレコード株式会社
      日本コロムビア株式会社
      日本クラウン株式会社
      ポニーキャニオン株式会社
      Pryaid Records(株式会社ポリスター)
      株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント◎
      テイチクエンタテインメント株式会社
      株式会社徳間ジャパンコミュニケーションズ
      ユニバーサルミュージック合同会社
      株式会社VAP
      株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント◎
      ワーナーミュージックジャパン株式会社

      ◎はプレスまで行っている企業

  2.  初めまして。キーワード検索から流れ着きました。演歌で有名なテイチクエンタテインメントの「L251」をご紹介します。
     この奈良県発祥の老舗レーベルも90年代中盤までは自社生産していた模様ですが、業績が低迷して松下グループ内でも「お荷物」になっていて子会社レーベルを含めた大リストラが断行された模様です。
     盤面ハブ部分のSID刻印が始まったのは早くて1994年秋頃から。テイチクのL251は概ね2年間ぐらいで見納めになっているのが惜しまれます。

    1. ネズミ色の猫様
      コメント&情報ありがとうございます。

      かつては自社生産がかなり行われていたようですね。
      記事内に情報を追加しました。

      あと、日本コロムビアも2005年頃まで川崎の工場で製造していたようです。
      こちらについても情報が分かり次第追加したいと思います。

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