今回は、オウルテックのUSB充電器「OWL-ACUS1X」を分解しました。
その他分解記事
【注意】
この製品は、ネジを使わずに組み立てられているので分解すると元に戻すことができなくなります。
また、内部には高電圧を扱う部分があるので、感電に注意が必要です。事故や怪我が発生しても管理人は責任を負いません。
前面です。USBロゴとOwltechのロゴが印刷されています。
背面です。折り畳み式のACプラグが付いています。
Owltech ACアダプタ
MODEL:OWL-ACシリーズ
入力:AC100V-240V 8-11VA 50/60Hz
出力:DC5V 1,000mA(1A)
最大出力が1Aなので、現行のスマートフォンでは供給能力が不足していますが、2010年頃のスマートフォンは1A給電が主流でした。
下面にはUSB Type-Aコネクタが付いています。
ACプラグです。240Vまで対応しているので、海外では変換コネクタを使用した上で使うことができます。
ここからは分解です。
接合部を接着して固定しているので、隙間にマイナスドライバーを挿入しててこの原理で少しずつ外していきます。
カバーが外れました。
ACプラグは別部品になっています。
基板は、2010年頃の製品なのでかなり大きめになっています。
ヒューズです。800mA250V定格品が実装されています。
整流用ダイオードです。1N4007 1000V1A定格品が実装されています。
U2はフォトカプラーICで、EL817 台湾 Everlight Electronics Co., Ltd社製 C-B間電圧35V品が実装されています。
C6は電解コンデンサで、中国 JINGGANGSHAN MEICHENG TRADING Co., Ltd.社製 33μF 50V耐圧品が実装されています。
C4・C5は電解コンデンサで、HDF製(詳細不明) 220μF 10V耐圧品が実装されています。
C2・C3は電解コンデンサで、中国 Dongguan Chengxing Electronic Co., Ltd.製(1998年創業) 4.7μF 400V耐圧品が実装されています。
L1はマイクロインダクターで、茶・黒・赤・銀(102=1mH)が実装されています。
CY1はY2安全認定セラミックコンデンサで、中国 Songtian Electronics Co., Ltd社製 定格電圧250V 152=1500pF CE152Mが実装されています。
C1は積層セラミックコンデンサで、222=2200pF 1000V耐圧品が実装されています。
U1は、AC/DCコンバーターICで、VIPer12A スイスSTMicroelectronics社製 60kHzスイッチング 9V-38V出力 最大8Wが実装されています。
USBコネクタは基板に半田付けで固定されています。
基板表面です。上記で紹介した部品以外にも、トランスやインダクタが実装されています。
基板裏面です。チップ部品が実装されています。
Q1はチップトランジスタで、1AM(MMBT3904) NPN C-B間電圧60V C電流200mA HFE30-300が実装されています。
U3はツェナーダイオードで、431(RD4.3M) ツェナー電圧4.3V 5mA定格品が実装されています。
全て分解するとこのようになります。
極力少ない部品で製造できるように設計されていることがわかります。
現行の製品だとチップ部品が増えていて、もっと小型化されているものもあります。
部品を外した後の基板です。裏面は左右反転しています。
基材はガラスエポキシのようです。
今回は以上です。