今回は、地上デジタルとBSデジタル放送の音質についてです。
地上デジタル放送
- 放送方式:ISDB for Terrestrial Television Broadcasting(ISDB-T)
- 1セグメントあたりのビットレート:約1.4Mbps(1チャンネル12セグメント)
- 映像符号化形式:MPEG-2 Video/1440×1080(一部1920×1080)/最大13Mbps程度
- 音声符号化形式:MPEG-2 AAC-LC/サンプリング周波数48kHz
- ワンセグ放送:MPEG-4 AVC/320×160/15fps+MPEG-2 AAC(SBR適用)/最大64Kbps
- マスターのメーカー:NEC(通称APS)/東芝(通称APC)/パナソニック(通称APC)
なお、受信地域の都合上関東の放送局について取り扱います。
放送局名 | マスターメーカー | 音声ビットレート | カットオフ周波数 | 備考 |
NHK総合 | NEC | 1ch:72Kbps 2ch:144Kbps 圧縮Bモード時 256Kbps | 15kHz 圧縮Bモード時 20.25kHz | 2017年1月頃マスター更新 |
NHKEテレ | NEC | 1ch:72Kbps 2ch:144Kbps 圧縮Bモード時 256Kbps | 15kHz 圧縮Bモード時 20.25kHz | 2017年1月頃マスター更新 |
日本テレビ | NEC | 256Kbps 副音声実施時192Kbps | 20.25kHz 副音声実施時 18kHz | 2017年9月3日マスター更新 |
テレビ朝日 | 東芝・統合型 | 192Kbps | 18kHz | 2014年6月2日マスター更新 |
TBS | 東芝 | 192Kbps 一部番組 256Kbps | 18kHz 一部番組 20.25kHz | 2017年10月2日マスター更新 |
テレ東 | NEC・統合型 | 256Kbps 副音声実施時 主256Kbps+副192Kbps | 20.25kHz 副音声18kHz | 2016年11月7日マスター更新 |
フジテレビ | 東芝・統合型 | 192Kbps | 18kHz | 2019年6月10日マスター更新 |
群馬テレビ | NEC | 192Kbps | 18kHz | 2022年12月1日マスター更新 |
千葉テレビ | NEC・HD+HD対応 | 192Kbps? | 18kHz? | 2020年11月30日マスター更新 |
テレビ神奈川 | NEC | 192Kbps | 18kHz | 2015年4月6日マスター更新 |
テレビ埼玉 | NEC・HD+HD対応 | 192Kbps | 18kHz | 2023年12月11日マスター更新 |
TOKYO MX | NEC | 256Kbps | 20.25kHz | 2023年10月1日マスター更新 |
とちぎテレビ | NEC | 不明 | 不明 | 2023年2月27日マスター更新 |
J:COM | パナソニック | 128Kbps | 15kHz | HD3ストリーム放送 |
なお、2011年以降にマスターを更新した局は東芝製マスターを採用していてもエンコーダーはNEC製のようです。
BSデジタル放送(2K)
- 放送方式:ISDB for Satellite(ISDB-S)
- 1スロットあたりのビットレート:約1.08Mbps(1トランスポンダ48スロット)
- 映像符号化形式:MPEG-2 Video/1440×1080(一部1920×1080)/最大24Mbps程度
- 音声符号化形式:MPEG-2 AAC-LC/サンプリング周波数48kHz
- マスターのメーカー:NEC(通称APS)/東芝(通称APC)
放送局名 | スロット数 | マスターメーカー | 音声ビットレート | カットオフ周波数 | 備考 |
NHK-BS | 20 | NEC | 1ch:72Kbps 2ch:144Kbps 圧縮Bモード時 256Kbps | 15kHz 圧縮Bモード時 20.25kHz | |
放送大学 | 16 | NEC | 1ch:144Kbps 2ch:192Kbps | 20.25kHz | 設備改修仕様書に記載あり |
BS日テレ | 16 | 東芝 | 256Kbps | 20.25kHz | 2014年3月3日マスター更新 |
BS朝日 | 16 | 東芝・統合型 | 192Kbps | 18kHz | 2013年12月2日マスター更新 |
BS-TBS | 16 | NEC | 192Kbps | 18kHz | 2013年7月1日マスター更新 |
BSテレ東 | 16 | NEC・統合型 | 256Kbps 副音声実施時 主256Kbps+副192Kbps | 20.25kHz 副音声18kHz | 2016年11月7日マスター更新 |
BSフジ | 16 | 東芝・統合型 | 256Kbps | 20.25kHz | 2019年9月30日マスター更新 |
WOWOW | 24×3(FHD) | 不明 | 192Kbps | 18kHz | |
BS10(旧BSJapanext) | 12 | 不明 | 192Kbps | 18kHz | |
BS11 | 18(FHD) | 東芝 | 256Kbps | 20.25kHz | 2021年マスター更新 |
BS12トゥエルビ | 14 | 東芝 | 192Kbps | 18kHz | |
BSよしもと | 12 | 不明 | 192Kbps | 18kHz | |
BS松竹東急 | 12 | 不明 | 192Kbps | 18kHz | |
BSアニマックス | 12 | 不明 | 192Kbps | 18kHz | |
スター・チャンネル | 12 | 不明 | 256Kbps | 20.25kHz | |
BS釣りビジョン | 12 | 不明 | 144Kbps | 15kHz | |
J SPORTS | 12×4 | 不明 | 256Kbps | 20.25kHz | 2022年6月マスター更新 |
WOWOWプラス | 14 | 不明 | 192kbps | 18kHz | |
BS日本映画専門チャンネル | 12 | 不明 | 192Kbps | 18kHz | |
グリーンチャンネル | 14 | 不明 | 192Kbps | 18kHz | |
ディズニー・チャンネル | 12 | 不明 | 144Kbps | 15kHz |
FHDはフルHD(1920×1080)放送実施局を表しています。通常は1440×1080ドットになります。
192Kbps/18kHzカットの例
256Kbps/20.25kHzカットの例
BSデジタル放送(4K)
- 放送方式:ISDB for Satellite, 3rd generation(ISDB-S3)
- 1スロットあたりのビットレート:約0.83Mbps(1トランスポンダ120スロット)
- 映像符号化形式:H.265 HEVC/3840×2160/最大30Mbps程度
- 音声符号化形式:MPEG-4 AAC-LCまたはMPEG4-ALS/サンプリング周波数48kHz(AAC-LC)
- マスターのメーカー:NEC(通称APS)
放送局名 | スロット数 | マスターメーカー | 音声ビットレート | カットオフ周波数 | 備考 |
NHK-BS4K | 40 | NEC | 256Kbps | 17kHz | 政府公共調達データベースより |
BS日テレ4K | 40 | NEC | 256Kbps | 17kHz | |
BS朝日4K | 40 | NEC | 192Kbps | 17kHz | |
BS-TBS 4K | 40 | NEC | 256Kbps | 17kHz | |
BSテレ東4K | 40 | NEC | 256Kbps | 17kHz | |
BSフジ4K | 40 | NEC | 256Kbps | 17kHz |
BS4KのマスターはNHK以外は共同調達となっており、全てNEC製となっています。当初はBS日テレとBSフジは東芝製のマスターを採用予定だったようです。
192Kbps/17kHzカットの例
256Kbps/17kHzカットの例
マスター更新履歴(時系列順)
- 2008.12.01 フジテレビ・BSフジ・CSフジが3波対応型統合マスターに更新(東芝製)
- フジテレビの更新前はアナログマスターにエンコーダー後付けで対応
- 2016.11.07 テレビ東京・BS-JAPANが2波対応型統合マスターに更新(NEC製)
- 更新前はNEC/192Kbps/15kHzカット
- 2017.1頃 NHK総合・Eテレが更新(NEC製)
- 更新前はNEC(エンコーダーは東芝)/256Kbps/20kHzカット/モノラルは72Kbpsの14kHzカット
- 2017.7.01 TwellVが更新(東芝製)
- 更新前は東芝/192Kbps/20kHzカット
- 2017.9.3 日本テレビが更新(NEC製)
- 更新前はNEC/192Kbps/15kHzカット/モノラルのみ24kHz
- 2017.10.02 TBSが更新(東芝製)
- 更新前はNEC/192Kbps/15kHzカット
- 2018.10.01 放送大学が更新(東芝製?)と同時に地上デジタル・FM放送は停波
- 更新前は東芝/モノラル128Kbps・ステレオ192Kbps/20kHzカット
- 2019.6.10 フジテレビが更新(東芝製)
- 更新前は東芝/192Kbps/20kHzカット
- 2019.9.30 BSフジが更新(東芝製)
- 更新前は東芝/256Kbps/20kHzカット
- 2020.11.30 千葉テレビが更新(NEC製)
- 更新前はNEC/192Kbps/15kHzカット
- 2022.12.1 群馬テレビが更新(NEC製)
- 更新前はNEC/192Kbps/15kHzカット
- 2023.2.27 とちぎテレビが更新(NEC製)
- 更新前はNEC/320Kbps/16kHzカット?
- 2023.10.1 TOKYO MXが更新(NEC製?)
- エンコーダーを2014年に更新しているため仕様はそのまま(マスターは2006年7月1日に更新)
- 2023.12.11 テレビ埼玉が更新(NEC製)
- 更新前はNEC/192Kbps/15kHzカット(2001.4.1稼働・2005.12.1改修)
BSの帯域再編スケジュール
【スロット削減】
- NHK-BS1:2018年1月14日(23→20 BS15 TS1)
- NHK-BSプレミアム:2018年1月14日(21.5→18 BS3 TS1)
- BS朝日:2018年1月22日(24→16 BS1 TS0)
- BS–TBS:2018年1月22日(24→16 BS1 TS1)
- BS日テレ:2018年1月29日(24→16 BS13 TS0)
- BSフジ:2018年1月29日(24→16 BS13 TS1)
- BS-JAPAN:2018年4月16日(24→16 BS1 TS2)
- WOWOWプラス:2021年4月13日(16→12→14 BS21 TS0)
帯域削減が行われた局は24スロットから16スロットになり、フルHDがハーフHDに変更されています。(音声は変化なし)
【トランスポンダ移動】
(2018年実施分)
- BS-JAPAN:2018年4月16日(BS3 TS1→BS1 TS2)
- NHK-BSプレミアム:2018年5月8日(BS15 TS2→BS3 TS1)
- ディズニーチャンネル:2018年5月22日(BS7 TS2→BS3 TS2)
- BSアニマックス:2018年5月22日(BS7 TS1→BS13 TS2)
- スターチャンネル2:2018年5月28日(BS7 TS0→BS15 TS2)
- スターチャンネル3:2018年5月27日-5月28日(BS7 TS0→BS15 TS2)
(2021年実施分)
- グリーンチャンネル:2021年2月2日(BS19→BS21 TS2)
- J SPORTS 4:2021年2月2日(BS21→BS19 TS0)
- J SPORTS 1:(BS19 TS1)
- J SPORTS 2:(BS19 TS2)
- J SPORTS 3:2021年2月9日(BS21→BS19 TS3)
- BS釣りビジョン:2021年4月13日(BS23→BS11 TS3)
- 日本映画専門チャンネル:2021年4月13日(BS23→BS21 TS1)
- ディズニー・チャンネル:2021年6月1日(BS3 TS2→BS23 TS0)
(2024年実施分)
- BSアニマックス:2024年10月9日(BS13 TS2→BS3 TS1)
- BS釣りビジョン:2024年10月9日(BS11 TS2→BS3 TS2)
- 放送大学:2024年11月11日(BS11 TS1→BS13 TS2)
【新規開局】
- BSよしもと:2022年3月21日開局(12 BS23 TS1)
- BS松竹東急:2022年3月26日開局(12 BS23 TS3)
- BSJapanext→BS10(2025/1-):2022年3月27日開局(12 BS23 TS2)
最新のトランスポンダは総務省の「衛星放送の現状」を参照。
今回は以上です。