[レビュー] セコニック スペクトロメーター C-800

今回は、2018年12月21日にC-700の後継機種として発売されたセコニックの分光方式カラーメーター“C-800”を紹介します。

公式サイト

今回は、楽天市場に出店している店舗から購入しました。

ヤマト運輸から届きました。

精密機器なので厳重に梱包されています。

外箱天面です。大きくセコニックのロゴと、右下に「SPECTROMETER C-800」の文字が印字されています。

左上に「BATTERY NOT INCLUDED」と印字されている通り乾電池は付いていません。

外箱前面です。こちらも青文字でセコニックロゴと型番が印字されています。

外箱側面です。底面以外は同じ内容が印字されているようです。

外箱底面です。製造番号が記載されたバーコードや、通常のPOSバーコード、各種認証が印字されています。

内箱です。ユーザー登録のご案内と保証規定が記載された紙が入っています。

簡易的な説明書です。詳細な説明書はメーカーサイトからダウンロードします。

ソフトケースです。この中に本体が入っています。

本体正面です。受光部と大きな液晶画面(4.3インチ・480×800px)、ホームボタンが付いています。

保護フィルムが付いているので剥がします。

本体裏面です。製造番号などが記載されたシールと電池ボックスがあります。

“COLOR METER MODEL C-800”の文字と認証記号、会社名、製造国(フィリピン製)、製造番号が記載されています。

電池は単3アルカリ乾電池またはニッケル水素充電池を2本使用します。高価な機器なので長期間使用しないときは乾電池を外すことを推奨します。

本体左側です。電源スイッチとメモリーボタンが付いています。

本体右側です。測定ボタンが付いています。

本体下面です。フラッシュ用のシンクロターミナルとUSB Mini Bコネクタが付いています。

現在では珍しい規格のUSB端子となっています。

カバーを開けるとこのようになります。使わないときは必ずカバーを閉じておきます。

受光部は右に90度

背面に180度

左に90度回すことができます。無理に回すと故障の原因になります。

乾電池を入れ、電源を入れました。

最初に起動画面が表示されます。

初回は言語設定画面が表示されます。英語・日本語・中国語(簡体字)から選択できます。

初回や、急激な温度変化があった場合はダーク補正画面が表示されるのでしばらく待ちます。

動作確認ができたので、保護フィルムを貼りました。

今回購入したのはPDA工房のC-700用保護フィルムです。C-700とC-800は画面サイズが同一なのでそのまま使用することができます。

保護フィルムを貼りました。元々の画面がアンチグレアタイプなので曇った感じになっています。

ここからは機能の紹介です。まずはメインメニューです。

なお、一部の説明文は使用説明書から引用しております。

テキスト:測定結果の概要が表示されます。なお、表示項目は変更することができます。

今回測定に使用したのは山田照明 Zライト Z-S5000N(B)です。公称Raは90となっています。

スペクトル:測定結果を分光分布形式で表示します。波長(nm)が一目で判ります。

CRI:測定結果を演色評価数別(Ra・R1-R15)に確認することができます。

高演色LEDなので平均演色評価数は94.6となっています。演色評価数が低いLEDだとR9がマイナスになることがあります。

TM-30:C-800ではTM-30-18を使用して評価します。99色で色評価を行うためより正確な色評価を行うことができます。

正円に近ければ近いほど高演色となります。黒い線が基準値、赤い線が測定結果なのでズレが大きいほど演色性が悪いということになります。

SSI:分光スペクトルの比較にて評価を行います。基準光源または基準となる色温度を指定して比較します。

TLCI/TLMF:TLCIはテレビ撮影向きに開発された演色評価指数で、3CCDカメラで撮影したときに綺麗に撮れることに重点を置いたものになります。TLMFは複数の照明を組み合わせた際に、色ズレを確認するための評価指数になります。

フィルター:設定した基準色温度と、測定値の差をカメラまたは照明に設定するフィルター名と補正量で表示します。

フィルターはカメラフィルターと照明フィルターから選択でき、カメラフィルターはKODAK WRATTEN 2、FUJIFILM、LEEが選択できます。照明フィルターはLEE、ROSCO CINEGEL、ROSCO E-COLOUR+が選択できます。

多灯比較:複数の光源(最大4つ)を測定し、その中の一つの光源を基準として他の光源を合わせる場合に使用します。

基準にするものを1つ選択すると補正値が表示されます。

WB補正:測定値と基準色温度の差をホワイトバランスのグラフ上で表示します。

基準色温度からのズレがグラフに表示されるので、カメラに入力すると編集ソフトでホワイトバランスを調整しなくても正確な色の写真を撮影することができます。

この場合の入力値は5000Kで青に+1の補正となります。

本体設定:測定に関する様々な設定を行うことができます。また、オートパワーオフや言語設定なども行うことができます。

視野角が広い液晶パネルが使用されているようです。恐らくはIPSパネルだと思われます。

今後のLED関連の記事については、こちらでの測定値を追加したいと思います。

プロ用の機材なので価格がネックになりますが、正確な色での写真を撮影したい人にオススメです。

なお、専用アプリをパソコンにインストールすることでメモリデータの管理や画面キャプチャ、本体のアップデートを行うことができます。必ずC-800用のユーティリティをインストールします。C-700用のユーティリティだとダウングレードされる場合があります。

今回は以上です。

オマケ:家にある光源の測定値

LED電球

メーカー型番光色公称Ra測定RaR9の値
東芝LDA6N昼白色7072.1-14.5
東芝LDA7L電球色8084.021.1
東芝LDA4L-E17電球色8077.5-11.0
東芝LDA6L-D-H-E17/S電球色9094.566.5
東芝LDA9N-D-G昼白色9096.992.2
東芝LDM15SS・N/8/7-01昼白色8383.620.1
パナソニックLDA8L-G/KU/NS電球色84.212.1
パナソニックLDA8L-G/K60E/S/W電球色8487.131.1
パナソニックLDA7N-D-G/S/Z6昼白色9096.896.1
パナソニックLDA7WW-D-G/S/Z6温白色9098.498.9
ビックカメラ(NVC)LDA11N-G/SK100XOS昼白色8587.433.0
シグニファイ(フィリップス)SPF060Y電球色9088.536.9
参考:白熱電球RF110V57WM電球色10098.997.3
家にある光源の測定値(LED電球)

東芝のLDA6N、LDA7L、LDA4L-E17は初期のLED電球なので平均演色評価数が低いものになっています。

パナソニックのLDA7WW-D-G/S/Z6は公称Raよりもだいぶ高い数値になっています。白熱電球と同等といっても良いレベルです。(以下測定画像)

スペクトル

Ra・R1-R15

TM-30-18

LEDシーリングライト

メーカー型番光色公称Ra測定RaR9の値
東芝LEDH94075Y-LC全光
(4572K)
9092.259.4
東芝LEDH94075Y-LC電球色(3176K)9090.647.1
東芝LEDH94075Y-LC昼光色(6083K)9090.651.3
パナソニックHH-LC463A全光(4203K)8586.730.7
パナソニックHH-LC463A電球色(2950K)8582.720.1
パナソニックHH-LC463A昼光色(6130K)8585.616.4
ホタルクスHLDC08208全光(4987K)8585.523.7
ホタルクスHLDC08208電球色(2717K)8582.55.8
ホタルクスHLDC08208昼光色(6215K)8582.811.9
オーデリックSH8240LDR全光(4189K)8388.233.1
オーデリックSH8240LDR電球色(2988K)8385.420.7
オーデリックSH8240LDR昼光色(6369K)8385.819.7
オーデリックOL291346R全光(3928K)9496.289.9
オーデリックOL291346R電球色(2643K)9494.360.8
オーデリックOL291346R昼光色(6245K)9495.387.5
家にある光源の測定値(LEDシーリングライト)

ホタルクスのHLDC08208は公称Raは電球色・昼光色ともにRa85となっていますが、Ra83程度と若干低めです。

LEDシーリングライトは全て国内メーカー製なので概ね仕様通りの平均演色評価数となっています。

オーデリックのOL291346RはR15シリーズで高演色を謳っている機種になりますが、実際にRa94以上となっています。(以下測定画像)

スペクトル

Ra・R1-R15

TM-30-18

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