[分解] アイリスオーヤマ LED高演色電球 LDA10L-G-6T5HR

今回は、アイリスオーヤマが販売しているLED電球の“LDA10L-G-6T5HR”を分解・検証しました。

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2023年3月現在のラインアップ

  • LDA7N-G-4T5HR 昼白色相当/485lm/6.5W/74.6lm/W
  • LDA7L-G-4T5HR 電球色相当/485lm/6.5W/74.6lm/W
  • LDA10N-G-6T5HR 昼白色相当/810lm/10.4W/77.8lm/W
  • LDA10L-G-6T5HR 電球色相当/810lm/10.4W/77.8lm/W(今回紹介するもの)

外箱

このLED電球は、Ra97と現在発売されているLED電球では最も演色性能が高いものになっています。

高演色をアピールするためなのか、カラフルなバラが印刷されています。

電球色なので、昼白色の水色とは違い背景色が薄い黄色になっています。

アイリスオーヤマのLED電球は5年保証となっています。

必ず箱とレシートを保管しておきます。

外箱の時点で40W相当品よりも明らかに大きなものになっています。

本体

LED電球の本体は、大きめのグローブとPBT樹脂(ポリブチレンテレフタレート)製のボディで構成されています。

口金の上部には製造年月日と思われる刻印があります。

210118と刻印されているので、2021年1月18日製造品だと思われます。

型番はグローブの頂部に印字されています。

LDA10L-G-6T5HR
100V 10.4W 50/60Hz
(PS)E IRIS OHYAMA
MADE IN CHINA

40W相当品(LDA7N-G-4T5HR)は98mmなのに対し、60W相当品(LDA10L-G-6T5HR)は116mmもあります。

そのため、器具によってははみ出す可能性があります。

質量も40W相当品(LDA7N-G-4T5HR)は44gなのに対し、60W相当品(LDA10L-G-6T5HR)は162gとなっています。

質量が重いので、クリップライトなどの一部照明器具では使用できない可能性があります。

配光角は220°となっているので下方向にも光が拡がっています。

ダウンライトに装着してみましたが、全長が長いこともあり若干はみ出しています。

分解

【注意】
分解や改造をした場合は5年保証が無効となります。
また、怪我をする可能性があるので真似をしないようお願いします。管理人は責任を負いません。

まずはすき間にマイナスドライバーを挿入し、てこの原理でグローブを少しずつ外していきます。

40W相当品よりも接着力が強いので外れにくいですが、外すことができました。

LEDは韓国 ソウル半導体製のSTW9C1SB-S(SunLikeシリーズ)が使用されています。

100lmのチップが16個実装されているので、定格駆動だと1600lmになります。

よく見ると蛍光体の色が違うものが混ざっています。

  • 電源基板からは48.25V
  • LED1個当たりの電圧は5.86V
  • LED全体の電流は196.6mA(98.3mA×2レーン)

このことから定格の65%程度の出力で駆動しているようです。

LED(SMD 3030タイプ)は16個実装されています。

また、パターンが8個×2レーンで実装されています。

ブラックライトを照射してみましたが、やはり4個だけ蛍光体の色が違います。

恐らく2700K(濃い橙色のもの)と3000K(薄い桃色)のものを組み合わせているようです。

LED基板を外すと、アルミダイカスト製の放熱部が見えます。

また、内部がシリコン充填されています。

LED基板の表裏です。裏面には“AND2X4”と刻印されています。

電源基板を取り出すには、口金の半田を除去する必要があります。

半田を除去したら、マイナスドライバーで口金を外していきます。

口金が外れました。

内部の充填を、マイナスドライバーなどを使用して除去します。

ある程度除去すると押し出せるようになるので、口金側から押します。

すると、電源基板が外れます。

重い理由は、内部にシリコン充填されていることと、アルミダイカストの放熱部が追加されているのが理由のようです。

40W相当品よりも発熱するためにこのような構造になっているようです。

引き続き電源基板のシリコンを除去します。

除去したシリコンです。かなりの量が充填されています。

電源基板の表面です。インダクタやコンデンサが実装されています。

F1はヒューズ抵抗で、黄・紫・銀・金の0.47Ω±5%のものが使用されています。

L1はインダクタですが、容量などは不明です。

T2は小型トランスです。DG-00096という型番が付いているようですが詳細は不明です。

C7はメタライズドフィルムコンデンサで、0.068μF 250V耐圧品が実装されています。

C2・C3・C5は電解コンデンサで、
中国 Aihua Group製のCD11GES 105℃ 12000時間定格品
12μF 200V耐圧品が実装されています。

40W相当品とは実装されているメーカーが異なっています。

電源基板の裏面です。ブリッジダイオードやIC、チップ抵抗、チップコンデンサが実装されています。

部品が40W相当品に比べて明らかに多いです。

U2はLEDドライバICで、中国 Shanghai Jingfeng Mingyuan Semiconductor Co., Ltd製のBP3236が実装されています。

スイッチング式で、LED短絡・低電圧・発熱保護回路が内蔵されています。

また、調光制御にも対応しているようですが、このLED電球では使用していません。

BD1はブリッジダイオードで、MB10F 1000V 500mA定格品が実装されています。

D2はファストリカバリダイオ-ドだと思われますが、表面の印字が消えていて型番が不明です。

40W相当品ではES1J 600V 1A定格品が実装されています。

LEDドライバIC周辺には、多数の抵抗とチップコンデンサが実装されています。

全て分解するとこのようになります。

電源基板の部品を外しました。やはり40W相当品よりは部品が多いです。

また、採用しているICが違うので基板の設計も大幅に異なっています。

電源基板の表裏です。裏面は左右反転しています。

60W相当品は定価だと3,000円近くしますが、個人的にはパナソニックのパルックLED電球プレミアX(Ra90)や、NVCライティングジャパンのLED電球プライド(Ra93)をオススメします。

特にNVCライティングは大手メーカー初の一般電球100W相当品がラインアップされています。

ただ、このLED電球は色は良いので演色性が最重要の方にはオススメです。

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