今回は規格が乱立しているSSDと、2.5インチと3.5インチのものがあるHDDの選び方を紹介します。
2024/1/24 最新の情報に更新しました。
HDD
HDDはSATA接続の2.5インチHDDと3.5インチHDDがあります。
ノートパソコンでは主に2.5インチが、デスクトップパソコンでは3.5インチが使用されています。
2.5インチHDD
幅:70mm
奥行:100mm
高さ(厚さ):7mmまたは9.5mm
3.5インチHDD
幅:101.6mm
奥行:146.99mm
高さ(厚さ):26.11mm
製造メーカーは、ウエスタンデジタル、HGST、シーゲイト、東芝の4社となっています。
NAS向きHDDは耐久性重視、一般用HDDは性能や速度を重視した設計になっており、主に5400rpmと7200rpmの回転数のものがあります。
7200rpmの方が転送速度は速いですが、耐久性は若干劣っています。また、消費電力が大きめです。
SSD
SSDはSATA接続の2.5インチSSDと、M.2規格のSSDがあります。
M.2規格のSSDにはSATA接続のものとNVMe(NVM Express)接続のものがあります。
規格が多いため下記で紹介します。
2.5インチSSD(SATA接続)
幅:70mm
奥行:100mm
高さ(厚さ):7mmまたは9.5mm
SATAは3Gbpsと6Gbpsのものがあり、6Gbpsでの転送速度は最大で768MB/s(1024Mbps×6÷8)となっています。実効速度は500MB/s程度となっています。
より高速な転送速度が必要な場合は下のM.2 NVMe-SSDを選択します。
M.2 SATA-SSD
端子形状は主にB&M-keyが使用されており、サイズは幅22mm×奥行80mmの2280サイズのものが多く使用されています。
SATA接続のものは2.5インチSSD同様実効速度は500MB/s程度となっています。
M.2 NVMe-SSD
端子形状は主にM-keyが使用されており、サイズは幅22mm×奥行80mmの2280サイズのものが多く使用されています。
なお、すべてのものが上記に当てはまるとは限らないため、購入するSSDのスペックをよく確認し、マザーボードの対応規格やソケットの切り欠きを確認する必要があります。
また、M.2規格は幅が4種類、奥行が8種類あるため寸法の確認も必要です。
幅は12/16/22/30mm
奥行は16/26/30/38/42/60/80/110mm
M.2 2280の場合は幅が22mm、奥行が80mmになります。
M.2規格は端子の切り欠きで区別しており、主に以下の3種類があります。
M-key(Socket3)はNVMe規格で多く使用されています。
B&M-keyはSATA規格で多く使用されています。
なお、例外もあるため注意が必要です。
M.2 SSDの選び方
では、実際の商品で見ていきましょう。
こちらは、キオクシアのNVMe接続のSSDです。
まずは以下のことを確認します
- SATA接続かNVMe接続かをよく確認し、NVMe接続の場合はマザーボードの対応規格を必ず確認する。
- ネットショッピングの場合は【国内正規品】であることを確認する。
- 発送元がマーケットプレイスでないことを確認する(Amazon)。マーケットプレイスの場合やAmazon以外のネットショッピングの場合は、PCパーツ専門店やビックカメラなどの家電量販店が発送するものであることを確認する。
- 届いたら必ず返品可能期間内にPCに接続し、フォーマットした上で適当なデータをなるべく容量が埋まるまで書き込む。
- 極端に速度が遅かったり所定の容量まで書き込めない場合は偽物や不良品の可能性が高い。
商品タイトルから読み取れることを以下に記載します。
- メーカーはキオクシア
- SSDで1TBであること
- EXCERIA PLUSシリーズであること
- M.2-2280規格であること
- NVMe接続であること
- 型番はSSD-CK1.0N4PLG3N
が分かります。
最近はM.2 SATA接続のSSDはほぼ製造されていないので間違えることは少ないと思われますが、よく確認してから購入してください。
この製品の仕様(一部)は以下のようになっています。
シリーズ | EXCERIA PLUS G3 |
インターフェース | PCIe Gen4 x4 |
シーケンシャル読み取り最大(MB/s) | 5,000 |
シーケンシャル書き込み最大(MB/s) | 3,900 |
ランダム読み取り最大4KB(IOPS) | 770,000 |
ランダム書き込み最大4KB(IOPS) | 950,000 |
耐久性(TBW) | 300 |
最大消費電力 | 3.5W |
MTTF | 150万時間 |
動作時の温度範囲 | 0-85℃ |
寸法/重量 | 80x22x2.63mm/7.0g |
マザーボードの仕様を確認します。
例:ASUS PRIME B760-PLUSの場合
拡張スロット
- 1 x PCIe 5.0 x16 SafeSlot Core+
- 1 x PCIe 4.0 x16 (最大@x4)
- 2 x PCIe 3.0 x1
マザーボード上インターフェース
3 x M.2スロット
- 1 x M.2 2280 (PCIe 4.0 x4 mode)
- 1 x M.2 2280 (PCIe 4.0 x2 mode)
- 1 x M.2 22110 (PCIe 4.0 x4 mode)
このマザーボードの場合はPCIe 4.0に対応しており、M.2 2280に対応していることからこのSSDが使用できることが分かります。
PCIe 4.0 x16のソケットに接続することで高速転送が可能となります。
また、複数のPCIe規格が混在しているため、例えば4.0対応のマザーボードに5.0対応のNVMe-SSDを取り付けても本来の性能を発揮できないので注意が必要です。
このようにSSDとマザーボードの両方が対応していることを確認する必要があります。
NVMe=PCIe接続となることから商品タイトルでもある程度は分かります。
今回は以上です。