[分解] トップバリュベストプライス LED電球 BPA60H-L

今回は、イオンのプライベートブランド「トップバリュ」シリーズのLED電球である“BPA60H-L”を分解&解析しました。

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その他の分解記事は

このシリーズのLED電球は、下記の計5種類あります

  • BPA40H-L(電球色/522lm/4.8W)
  • BPA60H-L (電球色/826lm/7.8W)※この製品
  • BPA60H-N (昼白色/896lm/7.5W)
  • BPA100H-L (電球色/1535lm/13.7W)
  • BPA100H-N (昼白色/1760lm/14.1W)

外箱は白色を基調にしたシンプルで、電球色であることが分かりやすいデザインになっています。

全長は約117mmとなっており一般的なLED電球よりも長いです。(基本的に60W相当は108mm前後)

側面には以下のように記載されています。
LED電球 BPA60H-L
電球色相当 100V7.8W
株式会社ドウシシャ (S)® (PS)E T3

反対側には以下のように記載されています。

イオントップバリュ株式会社
調光器付器具や非常灯、水銀灯などに使用しないでください。
●中国製

口金は造りがやや雑なように見受けられます。

グローブが大きいので下方向にもある程度光が拡がっています。
なお、チラつきはほとんど感じられません。

東芝のLDA7Lと比較するとやや黄色っぽいです。

やはり全長が長いです。よって器具によってははみ出してしまうことがあります。(上の画像の器具も少しはみ出す)

ここからは分解です

【警告】
分解したLED電球は元に戻すことができません。また、分解したことによって怪我や事故が発生しても管理人は責任を負いません。

グローブを外すには、細いドライバーを隙間に挿入して接着剤を少しずつ剥がしていきます。

グローブを外すとLED基板が現れます。
基板には“PBR50-10X1-6V2835-Y1 HT”と記載されており、
10は10LED、6Vは6V定格のLED、2835は2.8mm×3.5mmのSMD-LEDであることを表していると思われます。

グローブの裏側です。放熱部とは接着剤で固定されています。

グローブなしで点灯させるとこんな感じです。電球色なのでオレンジ系の色となっています。

電源基板からは電圧が59.1V、

電流が126.7mA供給されています。

このことから、Vf:5.9VのLED(2素子直列)が10個直列に実装されていることが分かります。

LED基板はプラスネジで固定されているので、回して外すとLED基板が外れます。裏面には放熱用グリスが塗られています。

LED素子の拡大です。電球色なので蛍光体が赤っぽいです。
また、薄っすら2素子入っているのが分かります。

口金は他社のものよりも金属が薄いです。
なお、先端部と電源基板の接続は単線となっていますが、被覆がありません。

口金を外すと電源基板が現れます。
小豆色の物体はメタライズドフィルムコンデンサです。

電源基板を外すには、LED基板側の2箇所ある爪を外し、口金と放熱部の継ぎ目にマイナスドライバーを入れて、てこの原理で少しずつ外していきます。

放熱部はアルミダイカストボディに白色塗装をしたもので、LED基板側の底面には「Y-50 2-4」と刻印されています。

電源基板はショート防止のためにプラスチックで覆われています。

LED基板側は、コイルと電解コンデンサが見えます。

電源基板表面には、先ほどのコイル、電解コンデンサ、メタライズドフィルムコンデンサ(容量は後述)の他に、ヒューズ抵抗(0.47Ω・1W)、ブリッジダイオードが実装されています。

電源基板裏面には、チップ抵抗(R1=4.7kΩ・R2=100kΩ・RS1=5.1Ω・RS2=4.7Ω)、チップコンデンサ(1μF)、ダイオード(ES1J)、LEDドライバIC(BP9916D・スイッチング式)が実装されています。

ここからは各部品の詳細です

ヒューズ抵抗は、黄・紫・銀・金で0.47Ωで、基板に1Wの記載があることから1W定格のものであることが分かります。

メタライズドフィルムコンデンサは、「104J 400V」と刻印されていることから0.1μFの400V耐圧品であることが分かります。

電解コンデンサは、メーカーは中国のAiSHiで以下の2種類が使用されています。

  • CE1・CE3=CD11GD 200V4.7μF(105℃ 6000時間定格品)
  • CE2=CD11GHS 200V10μF(105℃ 6000時間定格品)

ブリッジダイオードには「DB207」と刻印されています。(メーカー不明)

全て分解するとこのようになります。
最近のLED電球なので部品の数は少なめです。

部品を除去した後の電源基板です。裏面は左右反転しています。

電源基板裏面に実装されているチップコンデンサC2の容量は1μFとなっています。

このLED電球のLEDドライバICは、ダイソーのLED蛍光灯である「LDF20N・9/10」とほぼ同一品の“BP9916D”が使用されています。末尾は定格を表しているようで、A-Fの6種類あるようです。

2018.12.24追記:XIN様からのコメントにありますが、末尾Dは最大電流が700mAなのに対し末尾Eは900mAのようです。

比較的安価(購入時はイオンブラックデー開催時だったので298円+税=税込321円・通常価格は398円+税)で入手できるLED電球では割と良いものだと思います。

しかし光色がやや黄色いので好みが分かれそうです。

今回は以上です。

「[分解] トップバリュベストプライス LED電球 BPA60H-L」への2件のフィードバック

  1. お久しぶりです。
    分解、お疲れ様でした。
    BP9916DはBP9916E(ダイソーのLED蛍光灯)に比べてドレイン電流が少ないタイプですね。
    BP9916D:700mA
    BP9916E:900mA
    近くにイオンが無いので購入できないので残念ですがスイッチング方式では価格的には良いですね。
    ★LED電球や蛍光灯は中身が解らないと外からでは評価出来ませんね。

    1. XIN 様
      いつもブログの閲覧およびコメントありがとうございます。

      やはり流せる電流がダイソーのものよりも小さいんですね
      しかし、ダイソーのものよりもLEDの数も電流も低いのでこれで充分なんでしょうね。

      イオンのものでなくてもドウシシャのものであれば中身は同じだと思われます
      ダイソー(300円・400円)みたいに外見は良くても中身が…なんていう製品も多いですからね…

      ちなみに、「ドウシシャ LED電球 分解」で検索するといくつか出てきますが、前は定電流式でチラつきが問題になっていたようなのでこの製品とは内部回路が違ってますね。

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