[分解] 富士フイルム コンパクトカメラ スマートショット

今回は、富士フイルムが1990年代に販売していた簡易型コンパクトカメラ“スマートショット”を分解してみました。

【注意】
内部には高電圧回路が搭載されています。そのため回路に触れると感電する可能性があります。
なお、管理人は分解したことによって発生した怪我や事故は責任を負いません。

外箱

2色印刷のシンプルなデザインとなっています。

日本語フォントは写研の「ゴナ」を斜体にしたものです。

内容物

内容物は、本体、フィルム、取扱説明書と写真には写っていないですが単3乾電池とストラップです。

フィルム

フィルムは35mmフィルムを使用します。

付属品はISO400の24枚撮フィルムです。

20年以上が経過して劣化しており、使用できる状態ではありません。

劣化したフィルム特有の酸っぱい臭いがしていました。

本体

灰色で、半円形のボディーとなっています。

レンズは33mmの単焦点レンズとなっています。

上部です。フィルム巻取りは手動式です。

フラッシュが充電されると中央のランプが点灯します。

背面です。蓋を開けてフィルムを入れます。

蓋を開けるとこのようになります。

左側に単3乾電池を入れます。

底面です。日本製となっています。

右側です。蓋のヒンジとストラップホールが付いています。

左側です。電池ボックスの蓋があります。

分解

まず、前面カバーをマイナスドライバーで外します。

すると、プラスねじが見えるので回して外します。

ねじを外して引っ張るとこのようにカバーが外れます。

カバーの裏側はこのようになっています。

右側の基板はフラッシュ用の電源回路です。

ここは高圧電源なので必ずコンデンサを抵抗などで放電してから扱ってください。

フラッシュ基板を取り外しました。
こちらは裏面となります。

左側の金属の棒がトリガーとなっています。

基板表面です。

左側に専用の大きな電解コンデンサがあります。
トランジスタ、コイル、ダイオード、フィルムコンデンサ、抵抗が実装されています。

トランジスタはローム製の2SD1960 NPN 中電力増幅用 40V 5A定格 hFE:180-250が実装されています。

電解コンデンサは2(2) ON以外の記載がありませんが、この特徴からして日本ケミコン製です。メーカー以外は不明です。

フラッシュ用基板が無くなるとかなりスッキリします。

どのようにしてシャッターが切れるのかについてです。

まず、フィルムを巻いていない状態では、白い部分が外れた状態になっています。

フィルムを巻いた状態だと白い部分がセットされた状態になります。

シャッターボタンを押すと、ばねの力で一瞬だけシャッターが開くようになっています。

裏蓋を外しました。

フィルム巻き取り部です。筒に棒が差し込まれた状態で固定されています。

フィルム側の巻き取り部はこのようになっています。

レンズユニット表面です。

こうして見ると簡易的な造りながらしっかりと組まれていることが解ります。

レンズユニット裏面です。

フィルムが進むと中央のギアが巻かれてシャッターが切れるようになります。

先程の裏側になります。

フィルムを巻いていない状態では、白い部分が手前にありますが、フィルムを巻いた状態では奥に移動していることが解ります。

シャッターを切ると、このように一瞬だけシャッターが開きます。

これによってフィルムに焼き付けられます。

撮影枚数のカウンターです。参考程度のものとなっています。

レンズ部の表裏です。

小さなプラスチックレンズが使用されています。

この部分が一番重要なシャッターです。

このように開いて写真が撮れるようになっています。

全ての部品を並べてみました。

写ルンですとは違ってフィルムが交換できる構造なので部品点数が多めになっています。

ただし、基本的には写ルンですをフィルム交換可能にしたような構造になっています。

現在は写ルンです以外のフィルムカメラは生産されていないので、貴重になりつつあります。

取扱説明書

古いため皴が目立ちますが、取扱説明書です。

今回は以上です。

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